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住宅の収納について家④~クローゼットの戸

鈴木敏広

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テーマ:住宅の収納

広告のクローゼットの戸は引き戸ではなく、観音開きと折戸でした。

押入れの戸が引戸の場合どちらか一方(幅の半分)しか見えませんが、観音開きは開けば中がすべて見えるようになります。

観音開きでは戸が2枚までしかできませんから、戸幅が大きいと使いにくくなります。幅が大きくても観音開きのように、開けたら中がすべて見えるような戸が折戸です。折戸の戸は開けていくと、戸は両側に折りたたまれ中が全て見ることができます。

収納について④-1

実は私は折戸には苦い経験があります。
20年以上前に、建材メーカーが折戸を商品として売り出した頃のことです。折戸は動き方が複雑なため建具職人が作るのは大変で金額が高かったのですが、メーカーは工場で作ることでコストを下げて販売したのです。私もこの値段で折戸ができると思い、リフォームで押入の引戸を折戸に変える工事をしたのです。

工事が終わって数ヶ月後、リフォームした施主の方にこう言われました。
「戸を変えてからホコリがたくさん入る。以前はこんなにホコリが入らなかった。」

折戸は戸が繋がって動くので重くなるため戸を吊って(軽くして)います。吊っているため戸の下に隙間があり、その隙間からホコリが入ったのでした。

それ以後、折戸は全開できるがホコリは入りやすいことを説明しています。基本は引き戸を勧めています。ホコリが入りにくいことと壊れにくく(折れ戸は複雑なため壊れやすいのです)、何より安価です。


収納について④-2

次回は、『住宅の収納について家⑤~シューズクロークの戸』です。


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専門家

鈴木敏広(一級建築士)

まちの大工さん 鈴木工務店

木造住宅からマンション、市の施設まで建築業界の最前線で培った経験を生かし、安心、安全、快適で長く暮らせる住環境を提案。大工経験から現場の声を大切にする家づくりは職人にも施主にも好評。リピート率も高い。

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