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樋について⑥~エルボ

鈴木敏広

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エルボとは。②に書いた絵の中で、たて樋が曲がるときに使う部材です。たて樋は壁に固定しますから、軒0の屋根でなく屋根が壁から出ている家では必ず2個のエルボを使用しないと壁に固定できません(下図参照)。

樋について⑥

エルボを使用すると水の流れは遅くなります。車の運転で、カーブでは速度を落とします。落とさないと曲げることが出来ないからです。

水も同じです。いくら水の流動性がよくても曲がっていればそこでスピードが落ちる、つまり流れが遅くなります。エルボをたくさん使うとますます流れは遅くなります。

昔、会社に勤めていたときに、設備の監督にたて樋が排水管につながるまでにエルボのような曲がる部材を3個以上使うと流れる量はずいぶん減ってしまうと教えてもらいました。ですから、雨水を軒樋で受けてから地面の配水管までエルボの数を減らすことを考えています。

でも、軒樋に水を貯めようと考えれば、エルボを増やして水の流れを悪くした方が、早く溜まるかもしれません。

次回は、『樋について⑦~接着』です。


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鈴木敏広(一級建築士)

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木造住宅からマンション、市の施設まで建築業界の最前線で培った経験を生かし、安心、安全、快適で長く暮らせる住環境を提案。大工経験から現場の声を大切にする家づくりは職人にも施主にも好評。リピート率も高い。

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