軒のない屋根の家⑩~構造的な話
軒のない家が雨漏りする様になったから、雨漏りしにくいように軒を出すのは大変工事です。足場を架け、屋根、外壁をめくり、構造材を取り付け、屋根を葺きと外壁材を張る工事をしないといけません。費用も掛かり工事中に雨の心配をしなければなりません。
逆に軒のある家の軒を切り縮めることはできます。実際に私も軒先が傷んだため、軒先を縮める工事をしたことがあります。大きいものを小さくすることは簡単ですが、小さいものを大きくするのは困難なのです。
つまり、新築時に軒のない家を作ることは、④に書いた雨合羽の家を維持しないといけない事になります。わずかな雨漏りも必ず直さないと雨が降るたびに漏水します。⑥に書いた、大雨の時などにたまに漏るのは仕方ないとう考えは通用しないのです。
軒がない家は防水材だけが頼り、形で雨漏り対策していないため、定期的にメンテナンスは必須で、もしその時に見落としがあればメンテナンスしていても雨漏りする可能性があるのです。
日本のように雨が短期間に大量に降る国で軒がない家を作ることは、非常にリスクが大きいのです。
次回は、「軒がない屋根の家が増える理由」です。
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