片流れ屋根の家が増える理由⑥~勾配がキツイ屋根の作り方について
今回から④まで片流れ屋根を採用する理由を書いていきます。
初回は、屋根裏の利用です。
下の絵のように屋根の高い部分を物置などに利用するために片流れ屋根にします。同じ家でも切妻屋根では、半分の高さしか取れませんが(図の点線が切妻のライン)、片流れにすれば屋根裏に大きな空間ができます。但し、屋根裏の利用は直下階の面積の2分の1以下にする事、天井の高さを1.4m以下にする事など法律上の制約はあります。
屋根裏を利用するために勾配をきつくしないといけません。梁のスパンが長ければ緩い勾配でもできますが、屋根裏を利用する家は下の階に収納が作られないから屋根裏に作るわけで、ほとんどの場合勾配はきつくなります。
以前、仕事上で知り合った人Aさんに、屋根裏収納のある片流れの家を見せて私が質問しました(絵のように勾配のきつい家です)。
私「何階建てに見えますか?」
A 「3階建て…。」
私「一応2階建てです。」と私が答えました。
Aさんは理由が分からない顔をしていましたが、その感覚は正しいと私は思っています。なぜならその家は屋根裏部分の高さは、下の階と同じ高さがあり窓もついていますから、常識的に見ると3階建てに見えます。もちろん上記の内容を守っていれば法律違反ではありません。
次回は、片流れ屋根の家が増える理由③~太陽光パネルをたくさん載せるため です。
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