熊本地震で起きたこと,分かったこと③~2つの断層で起きた
地震地域係数は、1952年に決められました。建築基準法は1950年に制定されていますから、わずか2年後に決められたことになります。ということは改正されるまでの2年間はどこでも1.0で、その後0.7~1.0の範囲に変わったということです。
地震地域係数は、東大の地震研究所の河角広博士の研究から決められました。河角博士は、古文書などの有史以来の資料(西暦679年から1948年までの記録)を収集して、それに基づいて震源位置を決め、河角マップを作りました。従って京都、奈良などの都のあったあたりは記録が多いため大きな値になっています。そう考えると1.0以下にした理由は「過去に人が住んでいなかったから」という説得力のない理由のように思えます。
その後(1952年の)地震地域係数は北海道以外は都道府県ごとに0.7~1.0の値が決められていた(たとえば愛知県は1.0など県単位)ため、都道府県ごとではおかしいということで1979年に改正されて現在のマップになっています。この時に本州の太平洋側はほとんど1.0になっています。
次回は、熊本地震で起きたこと、分かったこと⑩~地震地域係数のために公平に比較できないのでは? です。
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