集成材の疑問⑦~余談 下限5%について
日本の和室は柱をそのまま見せる作り方です。こうしておくと柱は常に空気に触れていて、湿っても乾きやすく、また、傷んでも見えるため早く対処できます。木材を傷めるのは白アリなどの虫害や湿気などによる菌類ですが、いずれも木材が乾燥していれば大丈夫です。
それに比べ現在の家では柱は見えません。ボードなどで囲って壁の中にはいっているからです。仮に内部結露(コラム;結露⑩ 参照)などで傷んでいても分からないことになります。
集成材が湿度の高いところにあれば、接着層に沿って水が入って行き材料を貫通してしまいます。本物の木材も同じではと思われるかもしれませんが、本物の木材の場合は成長する時に同心円で成長していくため、集成材のように接着層に沿って貫通するようにはならないのです。
実際、私の体験でシロアリの被害を受けたヒノキの柱などを見ても、中心まで傷んでいることはほとんどありません。土の中に埋まっているなど相当条件が悪くないと起きないことです。
集成材も一片一片は本物の木ですから、条件さえそろえばシロアリや腐朽菌の被害をうけるはず、もしも被害を受ければ本物の木よりも深刻になり、木材よりも強度低下につながる可能性があると思います。
次回は「集成材の疑問⑪~接着剤は大丈夫なのか」です
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