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集成材の疑問⑧~土台は集成材ではなかった

鈴木敏広

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テーマ:集成材

今から15年ほど前から集成材を構造材とした木造住宅はたくさん造られるようになりましたが、当初は柱や梁は集成材でも、基礎の上に乗る土台だけは本物の木でした。

下の図のように、土台は基礎のコンクリートの上に乗っています。基礎のコンクリートは吸湿性があるため、雨が降らなくても空気中の湿気を吸湿すれば、一番近い土台が吸うことになります。ですから、昔から土台には水に強いヒバやヒノキなどの材料が使われたのです。

当時、土台だけは本物の木を使用していた理由は集成材が湿気(水)に弱いためと聞きました。集成材に使用している接着剤が湿気(水)に弱いため、最も地面に近い部材の土台だけは本物の木を使用していたのです。

その後、数年で土台も集成材になりましたが、柱や梁と違い土台だけは接着剤の色が違い黒っぽい色をしていました。当時、なぜ色が違うのか調べたところ、水に強い接着剤を土台に使用しているということでした。

ところがすぐに黒っぽいその接着剤は見なくなりました。現在、土台に使われている集成材を見てもそのような色をした接着剤を見かけません。新しく水に強い接着剤が使われているのか、それとも柱や梁と同じ接着剤(水に強くない)を使用しているのか私はよく知りません。


集成材8

次回は「集成材の疑問⑨~集成材の一片一片は木」です

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鈴木敏広(一級建築士)

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木造住宅からマンション、市の施設まで建築業界の最前線で培った経験を生かし、安心、安全、快適で長く暮らせる住環境を提案。大工経験から現場の声を大切にする家づくりは職人にも施主にも好評。リピート率も高い。

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