木造にこだわる理由14~まとめ
今回は余談ですが、日本では西洋のような香水を使う習慣は最近までありませんでした。
そのかわり木の香りを嗅ぐお香があります。西洋で発達した香水は花から取ったものが多く、日本のように湿気の多い国では、その香りは減ってしまい、本来の香水の効果が出ません。
逆に、西洋の人は桧の香りなどをそれほど良く思いません。日本人が良い香りと感じる桧の香りや昔からお香に使われた香木は、高温多湿の熱帯の樹木が多く、湿気が多いほど効果が高くなります。
日本で香水が使われなかった理由は、気候も関係しているかもしれません。
木の香りは木材となっても非常に長く保たれます。ほとんどの木は時間が経つと色が濃くなり、香りはだんだんなくなりますが、鉋(かんな)などで一皮めくるとまた新しい木の香りがします。
このように木は古くなっても香りがなくなるわけではなく、香りを閉じ込めることができます。その一例が、
東大寺の正倉院に収蔵されている蘭奢待です。天下第一の名香と謳われ、長さ156㎝、重さ11.6㌔の沈香と呼ばれる高級香木です。この香木には切り取った人の名が書いてあり、足利義政をはじめ織田信長、明治天皇などの名前が連なっています。
次回は、『木造にこだわる理由11~熱を伝えにくい』です。
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