リフォームのほうが難しい4~新築工事にない解体工事
リフォームでは工事部分を集中的に短期間で工事しますから、現場で使えない図面は必要ありません。
使える図面とは、施工図(基本寸法だけでなく、壁の厚みや配管の位置など細かい寸法を記入した現場で
使う図面のことです)に近いことが重要です。そのためには自分で測ることができない人では設計は無理だと私は思っています。
以前、工事をしていた家の近所の方に「自宅を見てほしい」と言われた私の体験した実例です。
そのお宅へ伺った時の話です。
ダイニングキッチンに入り、見ただけで相談したい内容が分かりました。キッチンは、オープンキッチンに
リフォームしてあり、ガス台の裏に冷蔵庫が置いてありました。そして、ガス台と冷蔵庫の間が60㎝しか
ありませんでした。実際は、この家のおばあさんが調理中に冷蔵庫を開けたときに、背中に火が付いた
ことがあると言うのです。まるで童話の「かちかち山」のような話です。
幸いにも冷蔵庫の裏は空いていたので、壁を出して冷蔵庫とガス台の間は90㎝にしました。
この工事は、あるリフォーム専門店の工事で、システムキッチンだけで約150万円、リフォーム工事全体で500万円以上かかっているようでした。おばあさんは、一人で暮らしています。今は元気かもしれませんが、体の調子が悪くなった時の事を考えて本当は工事すべきです。見たところ要所に手摺はないし、段差の
解消工事をしていませんでした。
今ではCADで完成予想図などが簡単にできますが、リフォーム工事はすでにモノがあるのですから設計
したら事務所ではなく現場でスケールを出し、説明すればこのようなことは起こらないと思います。
リフォーム工事では自分で測り、使える図面が必要なのです。
次回は、「リフォームの方が難しい6~工事に大事な即時対応力」です。
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