築30年で初めて漏った家7~雨漏り対策より低価格優先
図の屋根(切り妻屋根と言います)の部分をケラバ、そこに付ける板を破風板と言います(下図参照)。
ケラバを軒と同じように壁から出せば、軒と同じように雨はかかりにくくなります。
しかし、ケラバは軒よりも高さが高いため、風が強く当たり、雨が漏りやすい場所です。その為、大きな破風板を付けると雨漏りを防ぐ役割をします。お寺やお宮など大きな屋根の建物には、大きな破風板が取り付けてあります。
図の屋根と壁の取り合い部は、風が強いと雨漏りする可能性が大きい部位です。
「破風」は「博風」とも書きます。
「博」には「つかみ取る」という意味があります。
破風板があると風が屋根と壁の境に吹きあげる力が減ります。つまり、風を弱くする、風をつかみ取るわけです。風が弱くなれば雨も当りにくく、雨漏りしにくい家になるわけです。破風板が小さい、ケラバの出が少ない家は風が屋根と壁の取り合い部分にたくさん当る為、雨漏りする可能性が高くなります。
次回は、「築30年で初めて漏った家4~漏らなかった理由3 庇」です。