Mybestpro Members

鈴木敏広プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

危ない吹き抜け12~1981年の建築基準法改正 壁は40%増となった

鈴木敏広

鈴木敏広

テーマ:危ない吹き抜け

1981年(昭和56年)に建築基準法で木造の耐震基準(壁量計算)の大改正がありました。基礎のことなどたくさん改正されたのですが、何よりも大きく変わったのは耐力壁の量が約40%増えたことです。同じ大きさの家でも10か所でよかった壁の数が14カ所に増えました。ですから、今までの基準では、壁が全然足らないことになります。

壁の力と床の強度は密接な関係があります。壁が増えると全体として壁は強くなる、それだけ床には大きな力が掛かり、床の強度はその分だけ強くないといけません。1981年の建築基準法改正では床の基準の変更はありませんでした。
危ない吹き抜け12

前回のコラムの天王寺谷棟梁は1995年の阪神の地震の時に85才、棟梁のつくった家はほとんど1981年より前、耐力壁が今より4割も少ない時代に建てられました。でも、倒壊しませんでした。それは、法規で規定されていても手抜きをする御時世に、法規で規定していなくても経験的に必要なものは施工したことが壊れなかった理由だと思います。
次回は、「危ない吹き抜け13~M6以上の地震の2割は日本近海で起きる」です。

リンクをコピーしました

Mybestpro Members

鈴木敏広
専門家

鈴木敏広(一級建築士)

まちの大工さん 鈴木工務店

木造住宅からマンション、市の施設まで建築業界の最前線で培った経験を生かし、安心、安全、快適で長く暮らせる住環境を提案。大工経験から現場の声を大切にする家づくりは職人にも施主にも好評。リピート率も高い。

鈴木敏広プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

関連するコラム

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

長く愛される住まい作りにこだわる一級建築士

鈴木敏広プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼