危ない吹き抜け1~雑誌の記事から
耐震計算には、いろいろ種類がありますが、一般に使われている木造住宅の計算は壁量計算で行われています。その前提条件は前回の通りです。この項目の中に、床に関することが二つあります。
3. 2階の床、小屋組みの面が水平で剛性(固く強い、変形しにくい)があること
5. 大きな吹き抜けがないこと
つまり大きな吹き抜けのある家は、壁量計算では計算に向きません。他の計算方法で行わないといけません。
壁量計算では、2階の耐力壁で受けた力は剛性のある床に流れ、分散された力を1階の壁に伝えることで耐力壁が力を発揮することとしています。壁量計算を可能にしている条件、耐力壁の量と配置だけではダメで、床の役割(床の剛性)はとても重要だということです。
次回は、「危ない吹き抜け9~昭和8年の家の補強工事」です。