うちのつくり方19 ~おわりに~
その② 工事中、変更したくなるのが当たり前
②-3 私の体験談~1日で全部決める~
5年程前に新築工事をさせていただいた時の話です。
基礎工事が終わり、上棟前に屋根と外装の色(サッシを含む)の打合せを私の事務所で決めました。同じ日、お施主さんの同僚の方も新築工事中で、建築業者(ハウスメーカー)と打合せをしていました。そして、偶然にも同じ日に上棟したそうです。以下は、私が聞いた私のお施主さんと同僚の方の会話です。
同僚の方 「内装の壁の色はどんな色に決めた?」
私の施主 「屋根と外壁の色を決めただけで決めてない。」
同僚の方 「じゃあ内装はいつ決めるの?」
私の施主 「進行に合わせて順番に決めるらしい。」
同僚の方 「そんな事誰がしてくれるの?」
私の施主 「まちの大工さん、工務店の人。」
同僚の方 「何回も打ち合わせするということ?」
私の施主 「どうせ気が変わるから…今決めても無駄と言われた。」
同僚の方の打合せは、まだ基礎しかないできていない家の外装・内装、設備の色などの仕様全てをコーディネーターさんと4~5時間かけてその日1日で全部決定されたそうです。ユニットバスは2週間、壁紙は土日を省いて3日あれば届きます。オーダー製品でない限り、短期間で商品は入ります。
まだ上棟もしていない家の仕様を全てを決めなければならない。その理由は『会社の都合』しか考えられないのです。
次回は、『②-4分業の弊害』です。