うちのつくり方13 ~余談~
その② 工事中、変更したくなるのが当たり前
②-1設計図だけではつくれない
日本の住宅の設計図は、平面、立面、伏図、詳細図などがありますが、部分詳細図はほとんどありません。工事許可を申請する時に必要ないためか、描かれていないのが実状です。
部分詳細図とは、部材一つ一つの図面ですが、この図がないと細かいところはわかりません。構造やお金にはほとんど影響ありませんが、モノをつくるためには細部の納まりが分らないとつくれないのです。
では、設計図に部分詳細など全ての情報が描いていないのに、家ができてしまうのは、なぜでしょうか。
細かいところは、職人が現場で判断して、つくっているのです。今まで、住まいをつくる大工が図面を引き、教わった技術で工事してきました。大工の棟梁は細かい部分の工事は施主と相談して決め、各職人に指示し、工事を進めていたのです。つまり、職人任せだったのです。そして、今でもそれは変わらないのです。
次回は、『②-2住まいをつくりながら考える』です。