うちのつくり方19 ~おわりに~
その① 住まいは特別なモノ
①-2 契約は始まり~これからつくるモノ、完成していないのにお金を払う~
どんなに素晴らしい設計をしても、納得するような金額で見積もりがでても、見ていて楽しみな完成予想図を見ても、まだ何も『住まい』は、できていません。ですから契約してからが始まりなのです。
建売住宅(完成した家を買う)でない限り、『住まい』は契約して、契約金を払ってから作ります。施工会社によって異なりますが中間金、最終金と数回に分けて支払います。つまり、まだできていないモノに対してお金を払います。工事が始まり、思っていたことと違っても図面通りなら工事を止めることは難しく、そのまま工事が進み、お金を払っても満足した出来になるとは限りません。設計図と大きく違わない限り、途中で工事を止められないことは、施主側から見ると非常に不利です。
契約してからつくるモノなのに、多くの住宅建築業者では、工事中に鍵を渡しません。自分の家を自由に見られないのです。法律上、契約金等を支払っても、工事中の家は業者のモノですから法律違反ではないのですが、図面だけを見て完成する家を理解される方は、ほとんどいません。工事が進んでいかないとどんなモノができるか分らない方がほとんどなのです。工事中のモノに対してすでに一部のお金を払っていますから、当然工事中に見る権利はあると私は思っています。そう考えると、工事が始まってからが重要なのです。
次回は『①-3 経験談』です。