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平松幹夫

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平松幹夫(ひらまつみきお) / マナー講師

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

コラム

マナーうんちく話1770《夏日と冬日、「事始め」と「事納め」の妙な関係》

2018年12月7日

テーマ:歳時記のマナー

コラムカテゴリ:スクール・習い事

地球温暖化の影響でしょうか?
世界的に気温の上昇傾向が続いていますが、12月4日は師走にもかかわらず、各地で最高気温が25℃を超える「夏日」を記録したところも多々ありました。

さらに来年2月までの予報も、寒気の影響を受けにくく暖冬傾向とか。
寒さに弱い人にとっては朗報のようですが、本来寒い時に暖かくなるということは良い面も多々ありますが、被害も発生します。

暖冬で大雪の心配がないということは雪かきが楽になり、交通の停滞も避けられそうです。
灯油などの燃料費も抑えることができます。
これはありがたいです。

しかしスキー場からは客が減り、冬物の衣服や暖房器具の売り上げは落ちます。

さらに広義にとらえると、雪解け水が減り、その後の農作物の生育に影響が出そうです。
生態系も変わるでしょう。
明暗が分かれるところですね。

ところで12月7日は二十四節気の一つ「大雪」です。
漢字があらわすように大雪に見舞われる時期ということです。

凍えるような冷たい風が吹き始め、いよいよ本格的な寒さを迎え冬本番になります。熊も冬眠といったところでしょうか。

夏日に対して「冬日」は一日の最低気温が0℃未満の日です。

そしてこの時期になると「冬将軍」という言葉が聞こえてきます。
ナポレオンがシベリアに攻め込んだ時に、あまりにも寒さが厳しく攻めきれず、ついに撤退したことからこの寒気団に将軍の敬称を付け、冬将軍と名付けたというエピソードがあります。

また寒さが厳しくなり農作業にも支障をきたしてくるので、農作業に一区切りをつけます。
従って12月8日は農作業にとっては「事納め」の日です。

この日は、何事も慎んだ方がいいとされる日で、裁縫する人にとっては「針仕事」も休む日です。
「針供養」もこの時期の風物詩ですね。

ちなみにこの「事納め」は非常にややしく、あまり詳しい意味をご存知の方は少ないと思います。

「事」とはもともと祭りを表す言葉で、2月8日と12月8日があります。

そして「事」は二つあり、新年に年神様を迎える事か、春になって農作業を始める事かにより、「事始め」と「事納め」が異なります。

一年の農作業を終わらせるのが12月8日ですからこの日は農作業にとっては「事納め」になり、2月8日になれば農作業を始める時期になるのでこの日は「事始め」になります。

一方神様をお迎えする事始めは12月8日ですが、事納めは2月8日ということです。

「事の神」をまつるお祭りはややこしいですね。

四季に恵まれた日本は、自然と共生し、稲作を中心とした農耕文化で栄えた国で、昔は9割以上の人が農業で生計を立て、神道を信仰していたので、多くの行事は神道や農事の影響を強く受けているわけです。

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