マナーうんちく話1739《日本の食育と「箸」の関係》

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:和食テーブルマナー

現在地球上には約200の国と地域があり、約75億人の人が生活しています。
国連に加入している国は193で、日本が国家として承認している国は196だそうです。

ややこしいですね。

また日本は、生まれてくる子どもより高齢で亡くなる人の方が多いので人口は減少していますが、地球上では一年間に約7000万人が増加しているといわれています。

食糧不足が心配ですね。

しかし生きていく上においては一様に食事をしなければいけません。

日本のように「飽食の国」といわれ食べ物が満ち溢れている国もあれば、食べ物や飲み物に不自由して恒常的栄養失調に陥っている人も多いわけですが、いずれにせよ食事は必要です。

米、麦、いも、トウモロコシなど主食の食べ物もまちまちですが、食べ方、つまり「食べるために使用する道具」も異なります。

ところでマナーとは感謝、尊敬、思いやりの心を抱き、それらを言葉、態度、表情、文章等で具体的に表現することですが、表現の仕方は世界共通ではありません。

国々の文化、歴史、気候風土、国民性、食べ物、宗教により異なります。

そこで世界基準の「プロトコール(国際儀礼)」が定められています。
ただし日本には日本独特の礼儀作法があります。

国際舞台では当然プロトコールが必要になりますが、日常生活では和の礼儀作法が要求される場合も多々あります。

特に「和食」を頂くときにはかなり厳密な作法が要求されます。
神道や年中行事等と密接な関係があるからです。

中でも日本人にとって「箸使い」は非常に大切だと思います。

そしてその箸には実は大変豊かな精神文化がちりばめられています。

私が主催する《和食のテーブルマナー講座》では演習を含め詳しく解説しますが、ほとんど知られていないのが残念です。

豊かな食生活というのは、食べ物の種類や色やカロリーがゆたかだということで、食べ方の作法に関しては、自国の食文化が危機に陥っていると感じています。

早い話「心を通わせて食べる食卓」が少なくなっていることです。
これでは、成長盛りの子どもに美しい箸使いを教えることもできないでしょう。

日本の食育は衛生面や栄養面を強調する部分が多く、このような文化やマナーを説明する人が少ないのが寂しい気がしてなりません。

次回に続きます。

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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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