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コラム
マナーうんちく話1722《知っておきたい季節の言葉「二百十日」と「野分」》
2018年9月1日
相変わらず猛暑が続いていますが、9月の声を聞くと気分的に秋を実感できます。
暦の上でも、夏の気がやっと落ち着いてくる頃です。
ところで日本では明治5年までは旧暦でしたが、旧暦のスタートは立春です。
その立春から数えて9月1日は210日目になります。
現在は気象予報が発達していますが、昔はすべて経験によるもので、実は9月1日は特別な日です。
良い日ではなく、警戒を要する日です。
今も台風がやってきていますが、昔からこの時期は台風がやってくる頃とされていました。
丁度稲穂が実る頃で農家にとっては非常に悪いタイミングです。
従って特別に注意を要する日として、「二百十日」という名前を付けて、この日は農家や漁業に携わる人にも注意喚起を呼び掛けたわけです。
ところで二百十日は二十四節気ではなく、八十八夜や彼岸などと同じで、二十四節気を補う「雑節」の一つです。
またこの日は、農作物の無事を祈るためのイベントが各地で催される日でもあります。
ちなみに昔は「台風」という言葉はありません。
野を分け、草木を吹き抜ける強烈な風のことを「野分」と表現しており、源氏物語にも登場する言葉です。
野分は秋の代表的な季語で、とても美しい響きですが、実は秋の台風の古い呼び名と思えば恐ろしい言葉でもありますね。
最近は度重なる災害でみんな敏感になっていますが、こればかりが現代科学でも逆らうことはできません。
何時の時代にも備えが大切ということです。
備えとは物理的なこともありますが、日頃の人間関係しかりです。
周囲との良好な人間関係を保つ努力も怠らないようにしてください。
特に超高齢化社会は独居高齢者が多いのが特徴です。
いざという時に頼りになるのは近所の人です。
いざという時にはどのように行動するか?
日頃からコミュニケーションを密にしてくださいね。
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