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平松幹夫

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平松幹夫(ひらまつみきお) / マナー講師

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コラム

まなーうんちく話1122《正月を豊かに彩る「歳神様」と「おせち料理」と「祝い箸」の関係》

2016年1月2日

テーマ:歳時記のマナー

コラムカテゴリ:スクール・習い事

コラムキーワード: おもてなし サービスおもてなし 講座

東京オリンピック招致委員会で世界が注目した日本の「おもてなし」。
その原点は、正月の歳神様のお越しを大歓迎し、お持て成しをする心にあったのではないでしょうか・・・。

暮れには歳神様をお迎えするに当たっての準備に触れましたが、正月は歳神様のお持て成しについてです。

先ずはご馳走でお持て成しをしますが、そのもとになるのが「お節料理」ですね。

もともと「節句料理」は、季節の節目、節目に神様にお供えする料理を意味しましたが、やがて一年で最も盛大に執り行われる正月の料理をさすようになりました。

現在の形になったのは江戸後期と言われていますが、4段重ねのお重に、奇数の料理を詰めますが、今はホテル、料亭、デパート、スーパー、コンビニなどで様々なスタイルのお節料理が販売されています。
基本は語呂合わせの縁起物です。

「黒豆」はまめでありますように、「数の子」は子孫繁栄、「昆布巻き」は喜ぶ、「里芋」は子孫繁栄、「鯛」は目出度い等などでおなじみの語呂合わせですね。

ちなみに「栗きんとん」の「きんとん」とは「金が詰まった」と言う意味です。
「田づくり(ごまめ)」の由来は、昔は田んぼに小魚を蒔いてそれを肥料にしていたので、豊作を祈るわけです。

歳神様は子孫繁栄や五穀豊穣をもたらしてくれるわけですが、それに相応しい語呂合わせを先人は工夫したのでしょうね。

このコラムでも何度も触れましたが、お節料理を食す際に使用されるのが「祝い箸」です。
結婚式や長寿などの祝い膳で使用されます。

この箸の最大の特徴は「神人共食用」です。
つまり、一方の尖った先で人間が食し、もう一方で神様が食すために両方が尖っています。

また、祝い箸は柳の白木で作られます。
日常生活で使用している箸は、男性用と女性用、大人用と子ども用など様々な長さですが、祝い箸だけは大人も子供も同じ長さで寸法が決まっています。

何センチだと思いますか?
ヒントは二つあります。

一つは長さの単位です。
もう一つは、お節料理と同じ理屈ですが縁起を担いでいます。

正解は8寸=24㎝。
「八」は末広がりでとても縁起がいい数字です。
1寸は約3センチメートルです。

和食がユネスコの無形文化遺産に登録された大きな理由の一つに「年中行事との深い関わり」があります。

世界が認めたこのようなユニークな精神文化は、いつの世にも残したいですね。
正月の話の種にして下さい。

ちなみに、オリンピックのエンブレムが今年は大きな話題になりましたが、昨年イタリアの未来で開催された「食の博覧会」における、日本のシンボルマークは「祝い箸」でした。

昨年は県内の食や教育に携わる多様な団体から「和食の知識やマナー」に関する講演依頼を頂き、このようなお話をしたところとても好評でした。

今年も各地で、日本のお持て成しのお話しや和食に込められた精神文化、加えて冠婚葬祭、地域創生等の講座・講演を予定しています。
お気軽にお声をおかけ頂ければと思います・・・。

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