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平松幹夫(ひらまつみきお) / マナー講師

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

コラム

マナーうんちく話796《上品で美しい食べ方⑤「会席料理」焼き物》

2014年9月3日

テーマ:和食テーブルマナー

コラムカテゴリ:スクール・習い事

焼き物料理は会席料理のメインとも言える料理で、海老や魚の切り身、あるいは一匹丸ごとの魚の焼き物です。

洋食の魚料理は魚用のフォークとナイフ、それにソーススプン等で食しますが、和食は箸のみで食しますので技術を要することもあります。

特に、一匹丸ごとの魚、つまり「尾頭付き」の魚は、結婚式の披露宴、長寿の祝い、入学祝いなどの「祝い膳」には昔からつきものです。

今みたいに科学も医学も発達していなかった時代は、健康長寿や豊作は神様にすがる以外他に手立ては有りません。

そこで、魚や酒を神様にお供えしてこれらを祈願し、神事が終わればそれを下げて神事に参加した者が皆で食します。

神様にお供えする魚は、美しい姿をした新鮮な魚でなければいけません。
つまり、尾から頭までが綺麗になっている魚と言う意味で「尾頭」と表現しますが、神様にお供えした魚だから、とりわけ美しく食べることが大切です。

この魚を美しく食すにはそれなりの知識と技術が必要です。ここでは一般的な、丸ごと一匹の焼き魚の食べ方に触れておきます。

薄紅色の細長いしょうが、つまり「はじかみ」やスダチなどが添えてありますので、はじかみは脇において、スダチを左手で覆うようにしてかけて下さい。

次に、頭から中骨に沿って頭から尾に向けて切り身を入れます。

上の身を頭から尾の部分に沿って食べます。
魚の身は構造上、頭側から食べると骨の身が外れやすいからです。
上の身を食べ終えたら、裏返やさないでくださいね。

骨と身の間に箸を入れて骨を外します。
この際「懐紙」で頭を押さえたらやりやすいです。

はずした骨と頭は向う側、つまり皿の上側に置き、下の実を頭の部分から尾の部分に沿って食べます。

また、大きな骨や小骨、あるいは汁を絞ったレモンやスダチなどは皿の上側に綺麗に纏めるのがポイントです。
汚いようでしたら懐紙で隠して下さい。

改まった席で急に尾頭付きが出てきたら食べ方に迷いますので、日頃からサンマやアジやイワシ等で練習して下さい。

加えて丸ごとの魚より、さらに難しいのが半分に切り分けた伊勢エビの焼き物です。伊勢海老もおめでたい席では良く出て参りますが、嬉しい半面、食べ方が難しいので困る場合もあります。

先ず、中央に切り身を入れ、さらに身の端と皮の間にも箸を入れます。
次に皮から身を浮かすように食べて下さい。
この時にも、懐紙で頭を押さえればやりやすいです。
会席料理の席には「懐紙」は必需品と心得て下さい。

ちなみに、ナプキンやお絞りは店側が用意してくれますが、懐紙は客側が用意するものです。

一匹丸ごとの魚は和食の中でも最も難しい料理です。
猫は上手に食べますが、2本の箸だけで綺麗に食べるには、日頃から練習しておくことが大切です。

小骨がのどに刺さった時は、懐紙で口元を隠すようにして出せばいいでしょう。
皮つきの海老は手で向いてもOKですが、むき終えた海老は箸で食べて下さいね。

日本人にとって魚、とりわけ一匹丸ごとの魚の食べ方は非常に大切ですから、今後大衆魚である「鯵の塩焼き」「カレイの煮付け」等の食べ方にも触れて参ります。

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