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平松幹夫

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コラム

マナーうんちく話598≪日本人と秋刀魚≫

歳時記のマナー

2013年9月25日

何もかも秋色に染まってきました。

空が高くなり、うろこ雲や鰯雲が姿を見せるようになりました。
岡山特産のピオーネやマスカットも華やかさを添えております。

そして、彼岸花が哀愁を漂わせています。
彼岸花は、燃えるように赤い花と言う意味の、「マンジュシャゲ」とも言います。
さらに、まだ手が届きませんが松茸の香りも漂ってきました。

先日はフグの取扱量日本一の下関で、フグの初競りが有りました。
しかし、気軽に食卓に乗るのはサンマですね。

秋の味覚を代表する庶民の味で、しかも身体が刀状になっているので「秋刀魚」と表現されるこの魚、実は捉え方によると大変な高級魚だと思いませんか?

なぜなら、秋刀魚は全てが国産で有り、天然ものだからです。
高級魚とされ滅多に食す事が出来なくなった鰻にせよ鮎にせよ、その大半は、養殖で提供されるのが実情です。

国産の天然の鰻を食べようとしても、もはや入手困難で、食べられる場所も高級料亭のような所に限定されてきます。

鮎にせよ、鯛にせよ国産で天然ものとなれば料金が非常に高くなり、気軽にと言うわけにはいかなくなりました。牛肉しかりです。

この点秋刀魚は、一匹100円前後で、国産で天然モノですから、大変価値は高いと思いますが、如何でしょうか?

さらに、秋刀魚は美味です。
内臓をとらずに焼くのは鮎と秋刀魚ぐらいだと言われておりますが、国産で天然だから内臓が安心して楽しめます。

内臓、すなわち「ハラワタ」も秋刀魚の値打の一つなのですね。
今では秋刀魚の栄養価は科学的に証明され、生活習慣病の予防効果も高く、広く推奨されていますが、実は江戸時代から秋刀魚は栄養価の高い魚として重宝され、夏の暑さで疲れた身体思いの貴重品だったようです。

今、日本の食料自給率は39%で、食物の多くは輸入に頼っています。
その点、国産で、天然で、美味で、安価で、栄養価の高いサンマは本当に日本人にとってありがたい魚だと思います。

ところで、秋刀魚と言えば、「ちいさい秋みつけた」でおなじみの、明治から昭和にかけて活躍した童謡作詞家・作家である佐藤八郎の、「秋刀魚の歌」を思い出す人も多いと思います。ただ今では、一人でサンマを焼いて食す男性の姿は見かけなくなりました。

世界一の「飽食の国」、そして「美食の国」になった日本人は、食べ物に贅沢で、しかも口が肥えてきました。

しかし、国産と輸入品、天然と養殖の違いが明確に解る人は少ないと思います。
おかしなプライドも有り過ぎる感が有ります。

だから、牛肉・鰻・鮎にしても、養殖を天然、輸入品を国産と言って偽って商売する店が後を絶ちません。安価な金額で、輸入物、養殖物を仕入れ、国産で天然と偽って高く売れば大儲けに繋がります。

勿論この場合は騙すほうが100%悪いわけですが、消費者も、下手なプライドにこだわることなく、ある程度、味の見分けを区別する力が必要ではないかと痛感します。

これから居酒屋や家庭でサンマを食す機会が多いと思いますが、感謝の気持ちで、明るく楽しく食すようにしたいものですね。

加えて、丸ごとの秋刀魚の、美しい食べ方や、内臓の苦い味などを子どもに教えるのもお勧めです。

飽食の国になり、贅沢になり過ぎた結果、苦いとか、渋いとかの味覚が子どもから消えているようですが本末転倒です。

グルメの秋は、本来の味を楽しんで頂きたいものです。

この記事を書いたプロ

平松幹夫

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