どこから勉強すればいいですか?
この質問は、私自身が日本全国に行って、大学の学生さんたちとふれ合うようになって受けた質問です。おそらく、こういった疑問を持っている人はたくさんいるだろうな、という予測は、当然のことながら持っていましたが、大学生の中に入って、直接聞かれると、ちょっと新鮮ですし、大学生からすると当然の疑問だろうなと思います。
まず、状況から見ると、心理系大学院(臨床心理士指定大学院・公認心理師養成大学院)の難易度は上がっています。このコラムでも述べましたが、すでに今年は倍率がかなり高い学校が出ています。これは学部で単位を取った学生が受験をするからです。実習まで行って、大学院に行かないという選択肢を持っている人もいますし、一度就職をしてから、もう一度大学院に行こうと思う人もいます。しかし、たいていの場合、ストーレートで大学院まで行き、最短で資格にたどり着きたいと考えますから、そういった方々が受験対象者の7割から8割くらいかなという印象です。もう少し具体的に言えば、学部で公認心理師を取った人が、大学院を受験するのが、これからのスタンダードになりますが、全国で180ほどある公認心理師に対応する大学で、すべての単位を取ることができる、つまり実習までいける学生の定員は平均概ね30人程度です。単純計算すると5400人の潜在受験者がいることになりますが、そこまで受験するわけではなく、7割から8割、間をとって7割5分とすると、4050人、全国でほぼ4000人が受験をするという見方で良いだろうと思います。一方、臨床心理士の合格者は、大学院生の数を考えるときにもっとも有益な情報になります。認定協会によれば、
H30は、受験者が、2,214人 合格者 1,408人です。
R1は2,133人中合格者が 1,337人。
R2は1,789人中合格者が 1,148人。
R3は1,804人中合格者が1,179人で、この情報の受験者数を平均すると1985で2000人を切ります。そして合格者の平均は1268人です。公認心理師も6割くらいの合格者ですから、数字的にはそれほど大きな違いはないでしょう。
以上から、ここからは毎年、潜在受験約4000人に対して、臨床心理士になれるのは1200人程度ということになります。すなわちGルートがなくなった今、30%しか資格にたどり着けない可能性が高いということです。これはかなり現実的な数字だと考えています。
予備校はこういった情報を持っているという意味では非常に有益です。うまく受験戦略をたてるならば、この30%という数字に振り回される必要もなく、かなり有利に高めていくことも可能です。もちろん、それぞれの予備校がどんな情報をもっているかは、直接聞かないとわかりませんから、それは調べた方がいいと思います。私たちはここ数年70の大学にインタビューをしてきましたし、それ以外にも大学院入試説明会、私自身も大学に出講して英語を教えてきました。その経験や情報に基づいた成果は心理職大全にまとめました。また、先日も甲南女子大学にお邪魔しましたが、生情報がたくさんあります。これも予備校の良いところだろうと思います。単に合格できるかどうかだけではなく、良い大学院、自分に合った大学院を探すにも、やはり情報が必要です。私を招いてくださるからそう思うだけかもしれませんが、呼んでいただいた学校の先生方は、真剣に学生のことを考えておられる方がほとんどで、私自身もいつも勉強になっています。こういった情報もこれから受験をする方々にとって有益です。
その意味では是非、予備校を利用していただけたらと思っています。
予備校利用について、しばらく書きたいと思います。
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