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コラム
社長!「情報発信(アウトプット)」は自らの手で・・―部下に任せちゃいけません―
2023年3月30日
まず社長自らが率先して
私はいつも「企業の「情報発信(アウトプット)」は、まず社長自らが率先して行なってください。」と、申し上げています。もちろん、中堅クラス以上の企業であれば、広報担当とか広報室といった部署があり、対外的にお知らせしなければならない情報については、業務の一環として取り組んでいると思います。さらに、マーケティングとか広告宣伝、販売促進といった部署を設置している企業もあるのではないでしょうか。
ただ、中小零細企業の場合、こういった部署を設けている企業はおそらく少数派になるでしょう。大抵は他の担当者が兼任しているか、「情報発信(アウトプット)」そのものが疎かになっているかのどちらかだと思います。いずれにしろ、私が申し上げるような「情報発信(アウトプット)」に取り組んでいる企業は極めて少ないのが現状です。
「型」(フォーマット)を求めてくるのが部下
さてそういった状況の中で、いよいよ我が社も「情報発信(アウトプット)」に力を入れていかなければ、と考えたとき、いったいどうすればいいのでしょうか。出だしはなかなか難しそうです。
いったいどうするのか?!?それは冒頭で申し上げたように経営者自らが口火を切るしかありません。何故なのか?!?それはこの取り組みが、まず「命令されたものではない」ということが極めて重要だからです。
部下は仮に「なんでもいいから「情報発信(アウトプット)」しなさい。」と命令されたならば、かなり戸惑います。そうすると、まず「型」(フォーマット)を求めてきます。「何をどんな風にすればいいのでしょうか?」と、必ず聞いてくるはずです。彼らの立場では、そうしなければどうしていいのか、さっぱりわからないからです。
この場合、経営者の方も、まだかなりアバウトな感じしか頭にないので、命令の仕方もアバウトになります。「とにかく「情報発信(アウトプット)」することが大事なんだ。何でもいいから発信しろ!」的な言い方になるはずです。こんなやり取りが続いているうちは、私が申し上げているところの、世間が興味を示し共感を覚える「情報発信(アウトプット)」からは程遠いものしか出てこないことになります。
新たな仕事を創り出していくことが使命
つまり何を申し上げたいかといえば、部下には「その企業にとって初めての、しかもオリジナルな仕事などまかせられるはずがない。」ということなのです。これは単に能力の問題ということではありません。そもそも、社員の立場では、自分がそういう役割を担っている、とは思っていないということなのです。
また、どんな仕事にでもサクサクと対応できるようなタイプであれば、そもそも中小企業の一社員でいるわけがありません。とっくに独立しているか、大手なりに転職しているはずです。尤も、大手企業であっても、社員が自ら仕事を創り出していくなどということ自体そんなにありませんが・・・
「経営トップの最も重要な使命は、新たな仕事を創り出していくことである。」というのは昔から言われている、企業にとっての重要なテーマです。特に現代においては、その比重が高まっているといえます。
そんな中で、これまで「情報発信(アウトプット)」をあまりきちんとやってこなかった企業が、それを始めるということは、新たにオリジナルな業務を創り出すのに匹敵するくらい大変な挑戦といっていいでしょう。それをいきなり部下にやらせるのは、無謀ともいうべき行為ということになります。
経営者の手によるオリジナリティが大事
それから前述しましたように、「情報発信(アウトプット)」を上からの命令で部下が行う場合、「型」(フォーマット)がなければ実行不可能です。ただそうなると、必然的に何かマニュアルのようなものを求めたり、有りもののお手本を捜すことになります。「型」があれば部下もきちんとやってくれるでしょう。
しかし残念ながら、「情報発信(アウトプット)」がこのプロセスを踏んでしまうと、全く面白味のないものが出来上がってしまいます。よく見かける型通りのHPとか、何の工夫も見られない会社案内など見る機会が多いと思いますが、こういったお仕着せのものでは、せっかく作ってもほとんどの人の関心を呼ぶことはありません。
「情報発信(アウトプット)」で人々の関心を呼び起こしたいのであれば、なんといってもオリジナリティが大切です。しかもそれはまず、経営者の手によって行なわれなければ実現することは不可能なのです。何故ならば、誰かの命令や監視を受けることなく、「型」を必要としないインパクトのある「情報発信(アウトプット)」でなければ意味がないからです。それができるのは経営者しかいません。
現代企業経営にとって「情報発信(アウトプット)」は、極めて重要な位置付けにあります。どうにかしなければ、と考えているのであれば、ブログでもSNSでも、とにかく最初の第一歩を踏み出されることをお勧めします。
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