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海江田博士

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海江田博士(かいえだひろし) / 税理士

税理士法人アリエス

コラム

我が社の独自性を創り出せ!!―経営にストーリーが必要な理由、AIに対抗するための「独自性」と「創造性」―

2022年1月7日

テーマ:経営について考える

コラムカテゴリ:ビジネス

「電脳戦」に敗れる!

もう数年前の話ですが、テレビの特集番組でAI(人工知能)を取り上げたことがありました。番組では、将棋の佐藤名人がコンピュータに敗れて「これで人間がコンピュータに勝てないことが確定した。電脳戦(将棋における人間とコンピュータの戦い)はこの勝負が最後となった。」というナレーションが流れたのです。将棋には全く門外漢の私ですが、少なからずショックを受けたことを覚えています。
もちろん佐藤名人の落胆ぶりは見ていて気の毒なばかりで、この結果に相当戸惑った様子でした。特に「なに一つ間違った手は指していないのに結果的に負けてしまった。」とのコメントに、何とも納得いかない彼の心情がうかがい知れたのです。
この番組では、AIが人間に与える恩恵を紹介する一方で、その推量することを許さない不気味さ、思考プロセスのブラックボックスに対する恐れについても触れていました。開発した側の人間が、その予測不可能な潜在能力の可能性にて戸惑っていたのです。

乗車率が上がった!

さらに、AIの恩恵の最たるものの一つとして、タクシーの乗車率を上げるシステムが紹介されていました。AIが指示する地域で車を走らせれば乗車の確率が高まるというのです。最初は半信半疑だったベテラン運転手も、その効果の高さに驚いていました。
この技術の更に先にあるものは、おそらく車の自動運転でしょう。自動運転が発達すれば、人間の運転手のいらない日がくるはずです。
車の運転に限らず、人間が何か処理をしたり、定型的な作業として行なっていたことは、急激なスピードでAIに替わっていくことを予感させます。将棋は私が以前聞いていたよりもかなり早い段階でコンピュータに敗れました。車の運転や将棋だけでなく、AIが人間を凌駕する領域は、今後かなりのスピードで増えていくことになるでしょう。

コンピュータにできない領域

さて、上記のような状況を振り返ったときに、我々人間は何をやればいいのだろう、というところに思いが至ります。特に経営者は、AIといった先端の情報や技術をビジネスに取り入れながら、一方で生身の人間である社員も活かしていかなければなりません。
私は、このコンピュータにできない領域で、経営者に最もその力量を発揮してもらいたいのは、自らの事業において「独自性」を追求することだと思っています。いかに能力の高いコンピュータといえども「我が社の独自性を創り出せ。」と命令を与えたところでできるはずもないからです。
「独自性」の反対は「汎用性」と言われます。だとすれば、この「汎用性」を有用な形にまとめ上げることを最も得意とするのがコンピュータといえるでしょう。仕事をどこまでも「標準化」していくことが、コンピュータの大きな役割の一つなのです。

「独自性」を導き出すための「創造性」

この「汎用性」の反対の概念である「独自性」を抽出する元となるのが、我が社が営々と築いてきたストーリーということになります。近い将来、AIなどの技術の発達によって一般的な作業でほとんど差がつかなくなった場合、際立ってくるのがこの自社の「独自性」だと私は考えます。
AIなどの導入で作業的な仕事の合理化を図る一方で、経営者は自らの仕事として、自社のストーリーから「独自性」を抽出し、これを磨き上げていく必要があります。そのためにはコンピュータにはできない「創造性」を発揮してもらう必要性も出てくるのです。

これからの経営者の仕事とは

この「独自性」や「創造性」にまつわるテーマについては、これまで何回も書いてきました。何故こんなことを繰り返し申し上げるのかといえば、そんなことにチャレンジする経営者はほとんどいないからです。
これから、一般的な普通の仕事は標準化されてAIなどの現代的なテクノロジーに取って代わられていきます。そんなときに、差別化を図っていくとすれば、自社の「独自性」を磨くことであり、それを創り出す経営者の「創造性」が期待されるのです。
決してAIに取って代わられることのない、経営者の仕事、「独自性」と「創造性」。これを、いかんなく発揮できるよう、改めて自社のストーリーに向き合ってみて下さい。


絵画はまさに創造性と独自性の世界


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「税理士法人アリエス」ってどんな会社?
「税理士法人アリエス」(旧「海江田経営会計事務所」)は、税金や経理についての基本をきちんと押さえた高度な専門性はもちろんのこと、そのほか様々なノウハウ、サービスを提供しています。
税理士が、税務に関する専門的な知識を提供するのは当たり前のこと。
しかし、それだけではちょっともったいない。
多くの企業(約300社)の顧問をすることで、他より早く的確にビジネスの傾向や方向性をつかむことができます。これは貴重なビジネス情報であり、マーケティング情報と言えましょう。経営者にとって非常に興味深いところではないでしょうか。
中でも、事業の発展(売上アップ)につながる様々なリアル情報は重要かつ希少性が高く、おおいに聞いてみたいのではないかと思います。売上アップについて語ることのできる「さばけた税理士」は、世の中にそう多くはいません。
このコラムを読んで「面白そうな税理士だな!」と思われた方は、是非ご一報ください。いろいろと幅広いお話ができることをお約束いたします。
「税理士法人アリエス」は、風光明媚な志布志にあり、快適なビジネス環境の中で、皆さんの事業に関する高度なサービスの提供を目指している企業グループです。興味を持たれた方は、ぜひ一度ご連絡をいただければ幸いです。



「税理士法人アリエス」は、グループ会社に下記のような企業を有しています。
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