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コラム
国の行く末を考えれば若者の育成に注力すべき―日本とアメリカの国民性の違いか・・変革へのプロセス―Ⅲ
2018年12月18日
[限られた予算、老人福祉により多く回すのか、若者育成により多く回すのか]
例えば、不都合の最たるものは、国家予算の配分ではないでしょうか。
この限られたお金をどこに突っ込むのか、という課題一つをとっても、その不都合や矛盾が透けて見えます。
この課題をごくごく単純に、2つに分けて考えてみます。
それは、例えば貴重な国家予算を、老人の福祉により多く回すのか、若者の育成により多く回すのか、という課題になります。
おそらく、福祉の方を削る、或いは少し我慢してもらうという政策を打ち出せば、国をひっくり返したような大騒ぎになるだろうことは明らかです。
こういうテーマに高齢者は極めて敏感だからです。
そのことを口に出す政治家もほとんどいません。
そんなことを言い出せば、自らの選挙結果にもろに反映するからです。
また、責任など何も取ろうとしない野党の格好の攻撃材料になるでしょう。
一方、それとなく「教育予算にはそれほど回せないよ。」という政策を打ち出したとしても、特に大きな騒ぎが起きることもありません。
そういった政策の直接影響を受ける子供には投票権はなく、その親による間接的な批判でしか抵抗できないからです。
これは、高齢者などによる激しく直接的な抵抗に比べれば、はるかに回避しやすいものに過ぎないのです。
こういうことが繰り返されて、日本は福祉大国になって行ったのだろうと思います。
高齢となった自分の親を見ていたときも「今の福祉は随分手厚いんだな。」と思わされる場面が多かったことに思いが至ります。
私は、年齢的には既に老人の域に入っているのですが、若者の分を削って自分の方に回して欲しいとは思いません。
国の行く末を考えれば、当然子供や若者の育成に注力すべきであろうと考えます。
海の航跡は美しいけれど・・・・
つづく
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