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コラム
業界のルールとは?―観光産業に見る日本の産業構造の問題点―Ⅲ
2018年1月11日
「業界のタブー」が非常に厄介なものであることはわかったと思います。
次に「業界のルール」といったものも変革の邪魔をします。
先の観光業界では以下のような指摘がされていました。
― 観光地においては観光協会、旅館協会など、さまざまな協会が存在し、「横並びルール」を極めて重要視しています。
例えば、土産物屋などの営業時間も横並びで夕方5時閉店となれば、皆でそれを守らなくてはならないといった具合です。
夜営業しても客はほとんど来ないからやらない。
これは商店街でもよくあるパターンです。
「客が来ないから店を閉店する」というけれども、店を閉めれば、そもそも客がくるはずがありません。
さらに客が遠のくから、ますます営業時間が短縮されていく、という負の連鎖です。―
確かに、近年特に客側の行動パターンは様々で、少し遅めに現地に着くことなどよくあるケースであろうと思います。
せっかく訪れたのに目の前でパタパタと戸を締められたのでは興醒めもいいところでしょう。
これはあくまでも業界側の都合で業界側が決めた「横並びルール」ということになります。
客側の立場に立ったものなどほとんどないのが現状です。
これでは客(利用者)との意識はどんどんズレていかざるを得ません。
業界内部でこんなルールを引いているうちは、その業界の発展など望むべくもないといえるでしょう。
景勝の地、日南海岸。
つづく
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