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コラム
2代目経営者への提言Ⅰ
2016年10月13日
2代目3代目の後継者が悩んでいます。
「親の背中を見て子は育つ。」といいますが、経営においてもいちばん身近なお手本、先代経営者(普通は親)のやり方を見て学習します。
先代経営者、特に年配の経営者は日本の高度成長時代に強烈な成功体験を経験しています。
大抵の先代経営者は、懸命になって働いたこのときの体験を後継者に伝えようとするのです。(このときの経験が尊いとか尊くないとかの話ではないので誤解のないように。)
しかしながら、後継者が聞きたいのは、今の経済環境にあった経営手法です。
先代から、現在この時点で通用する経営手法を教わりたいのですが、残念ながらその手法は教えてもらっていません。
あるのは、自分がうまくいった時代の成功体験で昔はそれで成功したのだからそれを伝えるしかないのです。
さて、ここで困るのは、先代経営者が伝えようとするその手法は現在とまるで経済環境が異なった時代のものということです。
したがって、それでうまくいく訳がありません。
とはいえ、一度はうまくいったのですからまるで間違いという訳でもありません。
ここが難しいところです。
先代の経験値が現状の課題解決のために活かせないのです。
「俺の言う通りやってればいいんだ!」とだけしか伝えない先代経営者。
そうするとお互い益々うまくいかなくなるので、双方ともイライラがつのる一方なのです。
そうは言っても、後継者からすれば相手は年長者であり先輩であり、ましてや親です。逆らいきれる道理がありません。
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