減った玄関庇と増えたオーバーハング①~減った玄関庇
もう20年以上前と思われますがある鉄骨系メーカーの設計で相談を受けました。見積もり金額が高く、これほど費用がかかるのかと相談されたのです。
その住宅はメーカーの設計で鉄骨造3階建で下図のような建物でした。
オーバーハングで2,3階が1階の外壁よりも1.8m出ています。しかも、2階、3階の方が1階よりも面積が大きい設計でした。
この設計図を見たときに、設計者は不安に思わないのか不思議でした。工事金額は、かなりかかると思われました。
短辺に対して長辺が2倍あるこのような建物の場合、長手方向には倒れるとは考えれません。従って短辺方向に耐力壁をバランス良く配置しないといけません。鉄骨であろうと木造であろうと考え方は同じです。
相談された方には(100分の1の模型を作って)このような建物は計画に問題があることを告げました。相談者からは「メーカーが設計したのだから出来るだろう。」と言われましたが、私は「出来るでしょう。設計したのだから、ただこの模型を見てどう思われますか。1階の面積が一番小さく、2,3階が1.8mも出して上に乗る。不安定と思いませんか。」と言いました。
その数ヶ月後、相談者はその設計はやめて他の土地で中古住宅を購入したことを聞きました。
次回は、『減った玄関庇と増えたオーバーハング⑧~計算でOKなら何をしてもいいのか』です。
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