最近の窓について2③~中央にトイレがあることで考えられる問題

鈴木敏広

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テーマ:住宅の変化

トイレが中央にあることで以下ような問題が考えられます。

まず、上下水の配管が長くなることです。トイレや流し台などの設備は水を送る給水管と水を捨てる排水管があるのですが、給水管は無理な工事をしていなければ問題は起きないと思いますが、排水は水とともにトイレの汚物も流します。その配管はなるべく曲げずに真っ直ぐに適正な勾配で配管する必要があります。

上記の適正な勾配で配管する理由は、勾配がキツイと汚物を残して水が先に流れてしまい、勾配が緩いと汚物を流れきれずに配管の途中で止まってしまいます。どちらも配管内で詰まる原因になります。

ですから、トイレの配管はすぐに建物の外に出したいのです。詰まれば直さないといけませんが、外で直すのと家の中で直すのでは大違いです。外なら多少の水がこぼれてもかまいませんが、中ではそういうわけにはいきません。また、ニオイも室内にこもるかもしれません。ですから、トイレの配管は外壁に面して早く屋外の下水管へ流したいのです。

また、桝をどこに付けるかという問題があります。桝は下水管の方向変えるときやトイレなど汚物を流す器具の近くに設けて、もしも詰まった時に掃除口として利用します。

トイレが窓に面していれば外に出たところで桝を設置しますが、下の図のようにトイレが家の中央にあると下水桝は外では遠すぎて、床下に設置する必要があるかもしれません。建物の外では遠すぎるからです。詰まったら床下に潜って直すか、特別に配管が掃除できる点検口を作る必要があります。トイレは事故があったらと考えれば外壁に面している方がいいのです。

最近の窓③

次回は、『最近の窓について2④~余談 トイレが詰まらないために』です。


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木造住宅からマンション、市の施設まで建築業界の最前線で培った経験を生かし、安心、安全、快適で長く暮らせる住環境を提案。大工経験から現場の声を大切にする家づくりは職人にも施主にも好評。リピート率も高い。

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