オープン工法とクローズド工法⑧~中古住宅市場について
2016年の熊本地震の時、耐震等級2の家が倒壊しました。倒壊した最も大きな理由は直下率が低いためですが、ほかの理由として外壁のサイディングを釘で固定するのではなく、引っ掛け金物で取り付けてあったため、外壁材が補強側でなく倒壊する方に働いたらしいのです。
外壁材や内壁材のように板状の材料を取り付けると住宅の補強になります。ですから、私が市の無料診断で耐震診断で計算するとき、当時(1981年5月以前の住宅)のサイデイングは釘で固定していたので補強壁として計算します。ところが、数年前から金物を取り付け、それに外壁材のサイディングを引っ掛ける工法が使われるようになりました。引っ掛けただけですから、地震に対してプラス(被害を少なくする)には働きません。
確か、熊本地震の時に雑誌で前述の耐震等級2の住宅の外壁が、もしも引っ掛け金物ではなく釘で固定していたら倒壊しなかったかもしれないという記事がありました。つまり、引っ掛け金物で取り付けた外壁材が建物の揺れを大きくした、釘で固定されていたら倒壊しなかったかもしれないのです。
前回まで書いた、床を張ってから立てられた間仕切り壁も引っ掛けサイディングのようには地震の時に、揺れを大きくするのかもしれません。
今回の外壁の話も間仕切りの話も耐力壁として計算しないから、どう作ってもいいのではなく少しでも補強側に働くのならと考えて作った方がいいと思います。
次回は、『最近の家の作り方2⑧~床の剛性について』です。
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