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省エネ基準の改正について⑨~本来の目的を

鈴木敏広

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テーマ:制度と基準について

省エネの本来の目的は、
・地球温暖化防止のためのCO2の削減
・エネルギーの安定供給
です。③に書いた経産省の省エネルギー住宅の説明に、木造が省エネ住宅に向いていると言ったことは書いて無く、現在の高気密高断熱住宅を勧めているだけです。本来の目的は地球環境に良いことのはずです。その目的のために省エネ住宅を作るのなら、新しい基準から10年経ったいま、これでいいのか検証するべきです。

⑤と⑥に木造のビルのことを書きました。おかしな話ですがビルでは環境にいいという理由で木造を推進しています。木造のメリットとして木に断熱性能があることが理由の一つになっています。コンクリートや鉄骨造と比較し軽いため費用が掛からないなど、メリットが多いから採用されているのです。

木造のビルの利点が住宅ではダメなはずはありません。同じ国で同じ時に建築するときに考え方が違い過ぎると思います。

一度決めたらその基準を検証も見直しもしない、コラム「WB工法体験記」にも書きましたが、評価方法が一つしかないため本来の目的をどこかに忘れているのではないでしょうか。

私の家のことはコラム「WB工法体験記」を読んでいただくとわかりますが、冬の暖房はほとんどいりません。他の工法の家がどの程度か走りませんが、これからの住宅ののことを考えて結露しないで夏と冬は少し冷暖房をかけるだけで生活でき、春と秋は窓の開閉で調節できる家、③に書いた経産省のホームページに書いてあるような家を目指すべきだと思います

省エネギモン⑨

次回は、『「長期優良住宅制度」のギモン①~「性能表示制度」との関係』です。

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鈴木敏広(一級建築士)

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木造住宅からマンション、市の施設まで建築業界の最前線で培った経験を生かし、安心、安全、快適で長く暮らせる住環境を提案。大工経験から現場の声を大切にする家づくりは職人にも施主にも好評。リピート率も高い。

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