結露②~昔の日本の家
今年の夏に、白井裕子著「森林で日本は蘇る」という本を読みました。日本の林業、木材の使い方などについて書かれている良書ですが、バイオマス発電の話のところでこんなことが書かれていました。
白井さんが「日本でバイオマス発電がうまくいかないのはなぜか」と質問されたことがあり、以下のようなことを答えたそうです。
欧州大陸のコピーが日本列島で通用するわけがない。自然環境も生活様式もそして木自体が異なる。日本の木の含水率(木材に含まれている水分の量、低い方が狂わず強度ある)が欧州の木との違い非常に高いため乾燥させないと燃えない。そのため昔の日本では針葉樹では含水率が低いカラ松を利用するぐらいで、含水率が低い広葉樹を薪や炭にして利用してきた。ところが、現代のバイオマス発電は含水率の高い杉などを利用しようとしている。水分の多い杉が戦後植林され数が多いためだが、乾燥させないと燃えない杉はバイオマス発電には向いてないと答えたそうです。
また、白井さんが欧州に行ったとき日本から持っていった湿度計では測れないほど(エラーとなった)湿度は低いと書かれていました。やはり、ドイツ(欧州)の気候は日本と違うためそこで育つ木材の性質も違う、自然環境が違うのですから当たり前のことなのです。
住宅はその土地に建てれば自然環境に晒されるものですから自然環境に合っていないといけません。ですからドイツで成功した工法では合わないと思います。白井さんの本に書いてある通り、自然環境が違うから生活様式も違うのです、家の作り方も違うはずなのです。
現代は、昔のように夏向きの風通しの良いが冬寒い家ではだめなのですから、日本に合う工法を作らないといけません。ドイツが手本の高気密高断熱ではダメだと思います。
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