結露②~昔の日本の家
このコラム①でA氏の本に書いてあった「昔は人が寒さに凍え、夏は汗をかいていた。今では人の代わりに家が寒さに凍え、夏は汗をかいてくれています。」で気になったのは、高気密高断熱を勧める人は建物が傷まないかは全く考えていないことでした。A氏のような考えの人は、高気密高断熱にして閉じ込められた壁の中は、少なくとも構造材に何らかの影響が出ないほどに乾いた状態が保てると考えているのでしょうか。
高気密高断熱にして室温を保てば住む人が健康になるというのはわかりますが、構造材が傷んでいわゆる病気になった家で住む人が本当に健康な生活を送れるのでしょうか。水蒸気が一年中壁の中にいると、木材はカビ、腐朽菌などが発生して傷んでいきます。特に集成材の場合、接着層に水蒸気が入っていけば、剥離の原因になっていきます。構造材が傷むのですから強度が下がります。
私は内部結露した家に住む人が健康で生活できるとは思えません。
昔の日本の家は和室が中心でした。和室は柱が見えている、つまり、絶えず空気に触れていました。乾くようになっていたのです。木材は濡れても乾けばいいのです。ところが、現在は大壁がほとんどで柱は見えないためその状態はわかりません。乾かずにずっと結露していてもわからないいえなのです。
家が代わりに暑さ寒さに耐えてくれる、それで家が傷まないという確かな根拠がないのなら高気密高断熱住宅は勧められないのではないでしょうか。
次回は、『住宅の健康⑪~風通しが良い家しか残っていない』です。
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