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住宅の健康②~日本の住宅の寿命について

鈴木敏広

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テーマ:結露

A氏の本には、こんな事も書かれていました。高気密高断熱住宅にしておけば、住宅も長持ちする、日本の住宅が26年と短命なのは低気密低断熱のためと書かれていました。

本の中では、アメリカは60年、ドイツは80年、イギリスは100年に比べ日本は26年と書いていて、中でもドイツは戦争で壊されてこの数字はすごいと手放しでほめていました。ネットなどで見るとこの数字は国交省のデータで、除却(取り壊し)された住宅の寿命の平均らしいです。ということは、災害でやむなく取り壊した住宅も入っているということになります。

確かにドイツは日本と同じように戦争でたくさんの住宅が壊されましたが、ドイツは地震もほとんどなく台風も来ません。日本は阪神、東北、熊本などで起きた地震によりたくさんの家が壊れました。また、台風や水害などで毎年のように被害がでています。その中に被害が大きいためやむなく解体する建物もでてきます。

住宅の健康②

やむなく取り壊した住宅を除いて計算したのならわかりますが、そうでないのなら他国と比較しても仕方ないと思います(私が調べた限り、災害などで取り壊した住宅を除いて計算しているかはわかりませんでした。補正されていないとしてこのコラムは書いています)。

一番問題なことはA氏がドイツは戦争があっても80年とほめ、日本のことは戦争も地震も台風もとり上げないで寿命が短いという考え方です。とにかく日本はダメと言いたいだけと思えてしまいます。

次回は、『住宅の健康③~結露が住宅の寿命を短くした? その1』です。


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鈴木敏広(一級建築士)

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木造住宅からマンション、市の施設まで建築業界の最前線で培った経験を生かし、安心、安全、快適で長く暮らせる住環境を提案。大工経験から現場の声を大切にする家づくりは職人にも施主にも好評。リピート率も高い。

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