結露⑥~水蒸気は力がある
タイトルは「住宅と健康」ではありません。「住宅の健康」についてです。
最近の省エネ住宅の本を読むとこのように書いてあります。「高気密高断熱住宅を作れば住宅内の温度差がなくなるため、住む人も健康に暮らせる」と、つまり、住宅内で温度差がほとんど無くなるため住む人が健康に生活できると書かれています。
このコラムを作るキッカケは、高気密高断熱住宅を勧める会社の代表(以後A氏と表記)の本を読んでいたとき、ある一文が気になったからです。その文とは
「昔は人が寒さに凍え、夏は汗をかいていた。今では人の代わりに家が寒さに凍え、夏は汗をかいてくれています。」
でした。つまり、高気密高断熱住宅にすれば、家が代わりに外気の影響を防いでくれるということです。
上記の文を読んだときに、A氏は人の代わりに住宅に暑さ寒さに耐えさせておいて、住宅に何らかの影響はないのか全く考えていないのではと思いました。
私は高気密高断熱住宅にすれば、熱的境界である床下、壁の中、天井裏に負担がかかると思っています。A氏のような本を出すような人が、なぜそう考えないのか不思議なのです。
このコラムはA氏の本やコラム「ヒートショックではない⑤」で取り上げた本などを読んで、高気密高断熱住宅を勧める人が、住む人のことは考えても住宅のことは考えていないことに驚いて作ったコラムです。以前のコラム「結露」、「夏型結露」、「冬向きの家」、「断熱より結露対策」と内容が重複していることをご了承しください。
次回は、『住宅の健康②~日本の住宅の寿命について』です。
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