Mybestpro Members

鈴木敏広プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

基礎の高さについて⑧~アプローチを考えていない家

鈴木敏広

鈴木敏広

テーマ:住宅の工法

 アプローチとは道路から玄関まで通路のことをいいます。平坦な土地で道路と敷地に高低差がなければ簡単ですが、高低差がある場合は階段やスロープを作らないといけません。どこで高さを解消するか設計時から考えておかないといけないのです。

この話は、15年ほど前、新築工事の検査のときに検査員の方から聞いた話です。私の現場の基礎の配筋検査が終わった後、検査員の方が玄関の位置を確認し、道路からのアプローチを私に確認するとこんな事は言いました。

検査員「この間行った検査の現場で、玄関が道路から1メートルほどのところにあるのに、それなのに敷地の地面の高さが私の腰の高さ…。」
私 「…?道路からどうやって上がるのですか?」
検査員「担当者にそのことを聞いたのだが、工事に入っていないと言われた。」
私 「…。」言葉が出ませんでした。

どうやら、外構工事は契約工事外のために考えていないという話でした。

この工事も全国規模の大きな会社と聞きました。道路からどうやって家に入るのかを考えることは住宅設計の基本のはず、道路から1mの場所に腰の高さ(道路から8、90センチ)の玄関の基礎がある、私には考えられませんでした。

基礎の高さ⑦

⑤に書いた基礎の選定で基礎の仕様が決まり、現場に合わせてアプローチを考えて基礎の高さを決める。基礎は家を支えるだけではないのです。道路との関係を考えることは大事なことなのです。

次回は、『基礎の高さについて⑨~現場を見て設計しているのか』です。


---------1955年以来の信頼と実績---------------------------
      まちの大工さん 鈴木工務店
TEL : 0532-32-4265 FAX : 0532-32-4251
E-mail : machino-daikusan@h3.dion.ne.jp
◆住まいに関することは何でもお気軽にご相談下さい
-------------------------------------------------------------------------

リンクをコピーしました

Mybestpro Members

鈴木敏広
専門家

鈴木敏広(一級建築士)

まちの大工さん 鈴木工務店

木造住宅からマンション、市の施設まで建築業界の最前線で培った経験を生かし、安心、安全、快適で長く暮らせる住環境を提案。大工経験から現場の声を大切にする家づくりは職人にも施主にも好評。リピート率も高い。

鈴木敏広プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

関連するコラム

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

長く愛される住まい作りにこだわる一級建築士

鈴木敏広プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼