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最近の家の建て方(順番)について⑥~コンクリートは乾くのか2

鈴木敏広

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テーマ:住宅の工法

①に書いたように1階の床の後、レッカーを使って1日で屋根の構造体(柱、梁、屋根の小屋組まで)まで組み上げます。その後、屋根下地、外壁下地として合板などの耐力壁と野地板(合板)を張ります。

家としての形ができるのですが、最近の家はここまで基礎コンクリートを打設してから2週間ほど(もっと短いかもしれません)です。当然、基礎のコンクリートはまだ乾いていません。上部ができるためさらに風通しが悪くなりなおさら乾きにくくなるのではと思われます。

もちろん基礎の換気口から風が隅々まで入ればコンクリートは乾燥し、床下の湿度が下がることも考えられます。しかし、最近は床下の換気を基礎パッキンでしている工事が多く、コラム材種は何でもいいのか⑧~基礎パッキンのギモン(コラム ;材種は何でもいいのか⑧~基礎パッキンのギモン 参照)に書いたように基礎パッキンは土台と基礎の間に2センチ程の隙間があるだけです。

基礎パッキンでは風の流れが上下に動くことはあまりないためそのまま床下にこもったままになり、風がない日にゆっくりと上がる水蒸気は床下の木材に吸収されるのではと思われます。

前回の続きで1階の床、上部構造、サッシの取付、外壁の下地と進めていくと風の通りが悪いためますます乾燥しにくい、つまり、その湿気は合板に吸収されるのではと考えています。

最近の家の建て方⑥

木造は軽いので、2週間もすればコンクリートの強度は十分かもしれません。しかし、乾燥を待たないで床を張ることは間違っていると思います。

次回は、『最近の家の建て方(順番)について⑦~分業制の弊害』です。


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専門家

鈴木敏広(一級建築士)

まちの大工さん 鈴木工務店

木造住宅からマンション、市の施設まで建築業界の最前線で培った経験を生かし、安心、安全、快適で長く暮らせる住環境を提案。大工経験から現場の声を大切にする家づくりは職人にも施主にも好評。リピート率も高い。

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