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夏型結露⑪~繊維系断熱材

鈴木敏広

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テーマ:結露

合板の次は繊維系断熱材です。三つの事例とも外部から進入した水蒸気が繊維系断熱材を通過して内壁に当たり結露しています。繊維の隙間を通過しているのです。繊維系断熱材が使われている理由は、合板と同じで廉価で普及していることです。

水蒸気が通過できることは繊維なので当たり前なのですが、繊維系断熱材の中に水分があることになります。繊維系断熱材は空気を閉じこめて断熱材としての性能を発揮しますが、繊維の間に水が入ると断熱性能が落ちてしまいます。

夏型結露⑪

繊維系ではなく発砲系の断熱材であれば、水蒸気を吸収する事もなく断熱材としての性能も落ちません。断熱材としては湿気に強い材料といえます。
発砲系の断熱材ならば夏型結露がどうなるのかわかりませんが、おそらく外部から水蒸気は断熱材を通過しにくいため内壁までには到達しにくいと思われます。それでも耐力壁に合板を使っている場合は、前回書いたように合板に水蒸気は吸収され強度が下がることは避けられないと思います。

次回は、『夏型結露⑫~性能が落ちる』です。


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鈴木敏広(一級建築士)

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木造住宅からマンション、市の施設まで建築業界の最前線で培った経験を生かし、安心、安全、快適で長く暮らせる住環境を提案。大工経験から現場の声を大切にする家づくりは職人にも施主にも好評。リピート率も高い。

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