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「瑕疵保険延長の制度」から思ったこと⑧~誰のための保険なのか

鈴木敏広

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テーマ:建築の保険

「新築後10年間の保証をする」
③に書いたように当初の瑕疵保険の目的は消費者保護でした。ところが、延長瑕疵保険は業者の仕事を作るためのように思えます。⑥に書いたメーカーの60年保証など、メーカーのためだとしか思えません。

瑕疵保険の延長は、オープン工法なら必要ないと思います。10年間、瑕疵に該当する修繕がないのなら、瑕疵保険の2つの項目について問題はないと考えられるからです。オープン工法なら建てた会社がなくても、他の業者でも直すことができますから、傷んだと思ったら所有者が決めた業者が直せばいいだけです。その時にリフォーム瑕疵保険に入ればよく、10年延長する必要はないと思います。

もちろん、10年以内に瑕疵保険を使って修理した家は延長の方がいいと思います。しかし、10年間雨漏りも構造上の不具合もなかった家はどの保険にするかは所有者が決めればいいと思います。10年延長保険にするか、リフォームしたときにリフォーム瑕疵保険に入るか、その選択は自由だと思います。

メーカーのように「一度断ったらあとは面倒見ない」などはおかしなことで、責任放棄としか私には思えません。


瑕疵保険⑧

次回は、『住宅の収納について』です。


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鈴木敏広(一級建築士)

まちの大工さん 鈴木工務店

木造住宅からマンション、市の施設まで建築業界の最前線で培った経験を生かし、安心、安全、快適で長く暮らせる住環境を提案。大工経験から現場の声を大切にする家づくりは職人にも施主にも好評。リピート率も高い。

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