軒のない屋根の家⑩~構造的な話
ここまで書いたように、軒のない屋根の家はリスク(特に雨漏りについて)が大きいのですが、なぜこのような家が増えているのでしょうか?断っておきますが、敷地がない場合はもちろん別です。
考えられる理由は、デザインか価格を安くすることしかありません。デザインは個人の趣味として、軒を出さないだけで価格が安くなるのかと思われるかもしれませんが、建築では凸凹している部分があるとお金がかかります。軒や庇のように出た部分があるほど費用がかかるのです。
下の絵のように軒がでるだけで、屋根の面積が増え、軒天を張る工事が増えます。屋根の周囲なので長さもかなりの量になります。また、庇を付ければ庇のお金と外壁との取り合いの工事が増えます。
以前書いたコラム「坪単価について⑧」(コラム;坪単価について⑧ 参照)参照)に書いたように、昔ある住宅会社が坪単価をその会社独自の施工床面積で計算すると広告に書いていました。施工床面積の項目に、軒天の面積も坪単価に含む計算をしていました。
しかし、ここまで書いたように軒のない家の費用が掛からないのは初めだけで、建ててから約10年以内ごとにメンテナンスしないといけないと思われます。築30年間、一度も修理しないでよい家(コラム;築30年で初めて漏った家 参照)など、夢のような話です。
次回は、「軒のない屋根の家⑨~西岡棟梁の言葉」です。
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