片流れ屋根の家が増える理由②~屋根裏の利用
今回はデメリットその2です。
片流れの家は雨が一方向に流れるため、勾配が同じで、面積が同じならば切妻屋根に比べ水下では雨の量が2倍になり、量が増える分、傷むのは早くなります。
雨を一方向に流すことに問題はありません。私が傷むと言っていることは何十年か経った時の問題です。もちろん、新築で漏れば欠陥ですが、施工に問題がなくてもどんな建物でも経年劣化、つまり、傷んでいくわけです。その傷みがひどくなると雨漏りにつながります。
片流れ屋根では大雨の時に全ての雨が一つの樋に流れます。雨量が多くなり竪樋の流れが悪くなると、軒樋に水が溜まることになります。その様な状態になっても雨は降っていますから、雨が跳ねることによって軒先を傷めるのです(下図参照)。
雨が跳ねるだけでと思われるかもしれませんが、屋根は上からの雨に対して作ります。跳ねて下から雨が当たる、ことはあまり考えられていないのです。軒先が傷めば屋根材に不具合が出ることになります。
特に最近は、金属屋根材が多いようです。切妻屋根でも30年程で錆びて傷み、最後には切れてしまいますが、水の量が多ければもっと早く軒先が傷むと考えられます。
雨漏りを防ぐには、屋根に降った雨は分散して排出した方がいいことは分かると思います。片流れ屋根は分散しないだけ条件が悪くなります。
次回は、軒のない家が増える理由⑧~片流れ屋根の家は水上も大事 です。
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