片流れ屋根の家が増える理由②~屋根裏の利用
前回まで最近見る片流れ屋根の3つのタイプについて書きました。今回からはそのデメリットです。
まず、何よりもバランスが悪いことです。下の絵を見てください。図の点線は、幅の真ん中に書いてあります。切妻屋根ならば右も左も同じ大きさですが、片流れの屋根では棟に近い方(点線の右側)が大きくなります。つまり、重たくなり左右のバランスは悪くなります。
勾配がゆるい片流れの家なら大きな問題にならないと思いますが、②に書いた屋根裏収納にする場合は大きな問題になります。物を収納することで重くなり、さらにバランスが悪くなるからです。
また、屋根の部分は(図の△部分)の重さの中心はスパンの右に寄ります。屋根の形が対象でないため、1、2階はバランスを考えて計画しても屋根の部分はバランスが悪くなります。設計する時には、それなりの配慮が必要です。
②に書いたAさんに説明した家は、屋根裏部分を収納にするため、高さは1,2階と同じ高さがありました。だから、Aさんは3階建てと思ったのです。片流れで屋根裏部分が大きい場合、災害に強い家にするためには、3階建てで計算した方が良いと私は思います。
次回は、片流れ屋根の家が増える理由⑥~勾配がキツイ屋根の作り方について です。
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