坪単価について⑧~施工床面積という方法
坪単価はなぜこんなことになってしまったのか?
それは坪単価の定義がないからです。坪単価に入れないといけない工事範囲が決められていないから、業者が施工床面積やオプション工事などの独自の解釈をして坪単価を表示するのです。そのため中には⑦に書いたように最終的に坪単価の2倍の価格になる業者も現れるのです。同じ工法、同じ使用材料で作ってこそ坪単価に意味があるのです。
⑧~⑪までに書いた坪単価を下げる方法は別々に書きましたが組み合わせることも可能です。たとえば、メートルモジュールで設計し、施工床面積で面積を計算し、坪(3.3㎡)で計算すればとんでもなく坪単価を下げることができます。
坪単価で計算することに意味があったのは今から40年~50年ぐらい前の昭和40年代ごろまでと私は思っています。なぜなら、そのころまではどの家も大工の棟梁が中心になって家を建てていたこと、どの家も和室を中心とした間取りで、工事内容にそれほど違いがなかったからです。
どこに頼んでも、間取りは違っても同じ工法で外装内装も同じような仕上げ、面積の計算方法も同じだから坪単価で表示しても意味があったのです。でも、今はそうではありません。