調湿8~引戸(ひきど)で調節
日本の夏は太平洋の暖かく湿った空気が流れ込み、雨もたくさん降ります。湿度が上昇し気温も高いためその不快さは尋常ではありません。また、冬の太平洋側は大陸からの雪は日本の山々で降ってしまい、湿度が低く冷たい乾燥した空気だけがきます。乾燥した冷たい風が吹くと体感温度は下がり、気温以上に寒く感じます(コラム;結露3 参照)。
日本の夏がムシムシしているのは気温も湿度も高いため、また、冬の太平洋側は気温も湿度も低いためカラカラ乾燥します。
イギリスは、北半球にあり緯度も日本と同じくらいの島国ですが、夏に湿度が低く冬に湿度が高い気候です。12月が一年の中で湿度がもっとも高く、7月に最も低くなっています。そのため日本と比べ、イギリスの夏は暑くてもムシムシしないし、冬は寒くてもカラカラ乾燥しないのです。気温が高くても湿度が低く、気温が低くても湿度が高いイギリスでは日本ほど不快にはならないのです。
日本の気候は夏も冬も気温と湿度の組み合わせが悪く、人にとって非常に不快な気候なのです。
次回は「調湿5~人は湿度に敏感ではない」です。
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