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危ない吹き抜け10~矢切りの窓

鈴木敏広

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テーマ:危ない吹き抜け

今回は矢切りの窓の話です。矢切とは、下の絵のような家の妻側の三角部分のことで、ここに窓などの開口部を付ける家(ガラス張りの家をも見たことがあります)の話です。
危ない吹き抜け10-1
特に、最近よく見る家は、太陽光パネルをのせる様に屋根を片流れにし、南側の面積を増やしています。そして、片流れの高い方を物置や部屋にし、そこへ窓を設けています(下図参照)
危ない吹き抜け10-3
吹抜けと同様、矢切の壁が窓によって弱くなると、屋根にかかる力を下へ伝えにくくなります。矢切の壁も力を伝える重要な役割があるのです。
日本の家の屋根は壁よりも大きい場合が多く、屋根にかかる力が大きくなります、矢切りの窓は、吹き抜けと同じように大きなリスクがあるのです。
最近は屋根に合板を張り、屋根の剛性を高める方法もありますが、剛性の高い屋根が受けた力も下に伝えないといけません。矢切が窓では屋根は伝える力が減ることに変わりないと思います。
危ない吹き抜け10-2
次回は、「危ない吹き抜け11~天王寺谷棟梁の逸話」です。

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専門家

鈴木敏広(一級建築士)

まちの大工さん 鈴木工務店

木造住宅からマンション、市の施設まで建築業界の最前線で培った経験を生かし、安心、安全、快適で長く暮らせる住環境を提案。大工経験から現場の声を大切にする家づくりは職人にも施主にも好評。リピート率も高い。

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