リフォームの時代⑬ 急成長したリフォーム業界のひずみ
リフォームが難しい理由は、まず現状把握しないといけない事、できることとできないことを分けて施主の希望を実現しないといけない事、工事範囲が簡単に決まらない事などです。
現場をみて、写真を撮り、現状図を書き、もう一度現場の確認をしてどう工事するか考えないといけません。どこまでを解体しどの順番で工事するか考えないといけません。設計始めるまでに考えることが多いのです。現状把握が最初の仕事です。
現状を把握してはじめて設計ですが、新築と違い設計時に解体工事の範囲を考えて設計しないといけません。TVのリフォーム番組のように必ず家族は引越をして、思い通りに解体してから「ここが傷んでいる」と言って考えるのなら簡単ですが、多くの場合住みながらの工事で、TVのように引っ越ししません。そうでないと引っ越しや間借りの費用がかかってしまいます。リフォーム工事は新築のように事務所で図面を書き、見積りができたら契約、着工で終わりとはいかないのです。解体したら計画と違い、設計、見積りのやり直しなど当たり前なのです。
リフォーム工事は新築よりも難しく、設計も工事も見積りも経験豊富でないとできないと思います。勝手な数字ですが、5年から10年みっちりと経験しないと設計も見積りも工事監理も無理だと私は思っています。
次回は『リフォームの時代⑪ 経験談 解体してから設計』です。