マイベストプロ山梨
伊藤龍吾

「日本人の心」を追求する空手指導のプロ

伊藤龍吾(いとうりょうご) / 格闘家

新國際空手拳法道「士衛塾」山梨県支部

コラム

~ 士衛塾空手を通して、伝えたいこと 31 ~

2020年6月5日

テーマ:伝えたいこと

コラムカテゴリ:スクール・習い事



士衛塾山梨の門下生に向けた、私からのメッセージを過去のニュースより転載します。

2020年 1月号 士衛塾山梨ニュースより

●特別強化合宿●
 11月16日(土)-17日(日)に新潟市・割烹の宿 湖畔で「特別強化合宿」が開催されました。士衛塾としては、従来の合宿のほかの新しい行事として、約50名の定員制による「特別」な「強化」合宿です。読んで字の如し、つまり、この合宿は、単なる合宿ではなく、単なる強化合宿でもなく、士衛塾のトップである最高師範が行う特別な「強化合宿」です。
 最高師範の稽古に飢えている山梨として、こんな素晴らしい合宿に行かない理由は見つかりません。しかし、山梨では合宿に参加するにあたり、私が参加者を選びました。それは、誰でも自由に参加できる場ではなく、選ばれた者たちが集う場としたかったからです。そこで、選ぶにあたって、条件を付けました。まず、二日間完遂できる気力体力があること。選手クラスの練習に出てきていること。そして、普段の練習から「言い訳をせず」「やる気ある」人を選びました。山梨にとって、この合宿はそれほどの価値のあるものとして位置づけました。おかげで、人選した人で資格の試験や修学旅行以外で断った人はいません。
 練習は、一日目は午後1時から4時半、午後8時から10時まで。二日目は午前9時から11時半。短時間ながらも効率的で、組手に関して多岐にわたる練習でした。理論からの練習ではなく、練習を通して理論を身体で覚えるという感じでした。この練習で多くの「気づき」があったことは間違いありません。
 子どもたちはどうかわかりませんが、体力的に私にとっては、とても大変でした。しかし、つらかったり、痛かったりすると、もっと元気が出るというか、意地を張ってしまうというか、ただの変態ですね。私から意地を取ったら何も残らないでしょう。しかし、実に身体は正直で、帰りのマイクロバスの中で、だんだんと自力で足が上げられなくなってきたり、うたた寝をした際、マスクの練習を思い出し、息ができなくて飛び起きたり、両腕を引っぱられた練習を夢で見て、急にパンチをしたり、練習が軽く「トラウマ」になりました。
 しかし、それほど練習では学ぶものが多くあって、自分自身確実にレベルアップしたと思っています。「ここが上手くいかないな」というところが見事に理論ではなく、練習で解決されました。ここが、最高師範のすごいところで、子どもたちに理論を細かく話しても、なかなか理解できないです。そこで理にかなった練習をして体で覚えさせる。私はそこも勉強させていただきました。私たち指導者が勉強になったということは、この合宿はとてもハイレベルであると同時に、一般の練習生にとって最高の学習の場であったことは間違いありません。
 そして、今回の合宿のサプライズとして指定強化選手やKWU世界大会出場組などへTシャツ短パンのセット、参加者全員に、貴重な木村総裁の「傳拳」仕様の織マークがプレゼントされました。本当に嬉しい、特別な強化合宿になりました。
 さらにすごいのは、みんなが一生懸命に頑張っている中で、さらに頑張っている、光っている参加者がいるということでした。神レベルです。こういう子たちの頑張りが、みんなを引っ張っていく力になっているのだなと思いました。すごいですね。私も見習わなくてはいけません。
 この合宿に、あと何回参加できるかわかりません。5年は参加したいですね。10年行けるかな?落ちていく体力と抜けていく髪の毛をよそに、夢や目標だけはあります。今回シニアの参加者は私と藤巻先生だけでしたが、次回は新潟のシニアの皆さんもぜひご参加ください。私たちは、やれることしかできません。そのやれる範囲を一生懸命にやればよいのです。この合宿を乗り越えることを一年の目標として普段の練習に励めばよいのです。「やればできる」これは子どもにも大人にも共通しています。
 皆様へ。練習にもっと「どん欲」になりましょう。練習は「質より量」でも「量より質」でもないです。「質の高い練習」×「練習量」です。支部練習しか行っていない人は、本部練習へ、そして、選手クラスの練習へ、ぜひレベルアップしてください。

●KWU世界大会●
 12月7日、8日にカザフスタンの首都ヌルスルタンで行われた「KWU(極真世界連合)第4回世界大会」は、世界48カ国から約300人の各国の代表選手が出場し、それぞれの威信をかけて戦いました。
 このKWUの行う世界大会は、極真空手の中でも世界最高の大会であり、国家や大企業と提携し最高の舞台を用意してくれます。
 我が士衛塾からは、-50kgに藤巻明日香、-55kgに藤巻美琴、-60kgに伊藤里紗、-65kgに伊藤帆南が出場しました。女子の日本代表で選ばれたのは士衛塾からだけでした。山梨の中では出場階級をかけた女子の覇権争いと下克上が日夜繰り広げられています(笑)
 まずもって、応援をしていただいた皆様に心より御礼を申し上げるとともに、世界一に士衛塾の名を轟かせることができなかったことをお詫びいたします。
 選手たちは、前回大会から2年間一生懸命に練習してきました。月曜日は自主練、火曜日は選手クラスと終了後の選手クラスよりもハードな自主練、水曜日は自主練、金曜日も火曜日と同様、土曜日は選手クラス、プラス毎日の指導を行い、実力を上げてきました。
 しかし、今大会は前回を凌駕するほどレベルが上がっていました。私たちも懸命に練習してきましたが、この2年間で世界はそれ以上に進化していることを実感させられました。
 成績は藤巻明日香が3位という結果でした。今大会でこの成績は本当に素晴らしいに他なりません。ですが、極真館全日本大会7連覇、KWUジュニア世界大会2度優勝という成績の持ち主の彼女でさえ、一般女子として初の世界大会は厳しい洗礼を受けました。しかし、これを乗り越えた明日香の2年後が楽しみです。他の選手たちも各国の強豪に立ち向かい、本当によく戦いました。
 大会での成績はもちろんですが、なによりも大切なのは、社会人や学生で忙しいのに、時間を作り、手を抜かずに本当に地道に練習をしてきたことです。世界大会出場を目指し、そこで優勝をするためにこの間の練習で得たことは日常の生活では得られない、彼女らの今後の人生にとって何にも変えがたいものです。最高師範をはじめ多くの仲間の協力があってこその練習でした。特に山梨で一緒に練習してくれた金丸優奈には感謝します。次はあなたの番です。
 それを間近で見てきただけに、選手をコートに送り出す際、終了後に迎える際は、泣きそうでした。彼女らは、いろんな思いを背中に背負って戦ってくれました。
 2日目の開会式のコート場に上れるのは決勝戦に残った者たちだけ。今回は感動ではなく悔し涙がでました。私を信じて、誰ひとり過酷な練習に音をあげずついてきてくれたのに、今まで日本人女子で誰も優勝したことのないこの大会で、悲願の世界一にしてあげることができなくて本当に申し訳ないし、悔しいです。一生懸命にやってきた選手たちには何の落ち度も責任もありません。すべて私の指導力不足です。私ももっと勉強して共に次を目指します。
 さて、テコンドーでオリンピックがあるならば、空手で目指すべき大会はこの大会だと私は思います。ここでの勝利が、最高・最強の称号を手に入れられます。そのほどの大会です。その道が士衛塾にはあります。テコンドーでオリンピックを目指すように、空手でもこの大会を目指してください。目標を持ち日々の練習に懸命に取り組むことで、空手だけでなく人間力もレベルアップします。次の大会の出場をぜひ目指しましょう。他人事ではありません。あなた達にも必ずできます。なぜなら、今回出場した4人の女子は、みんな同じ白帯から始めています。不器用で下手くそで、それでも上手くなりたくて・・・。だから一生懸命練習する素晴らしい子たちです。この子たちの才能は「与えられたことに一生懸命取り組むことができること」です。
 山登りでも頂上を見上げれば大変なことかもしれません。しかし、一歩一歩進み、登ってしまえば、「出来たこと」になります。どんなことでも続けていくことは大変なことです。でも、振り返ってみると続けてきた道には自分の「乗り越えてきた」軌跡があります。それを「大変」ととるか「やりがい」ととるか。これからの空手の「道」をどういう方向にするかは、あなた次第です。初心者も、上級者も、まず、次からの練習で今までよりも「大きな声」で取り組むことから始めてみましょう!
 最後に…あえて付け加えるならば、前回の世界大会で、底辺から勝ち上がり準優勝をした伊藤帆南の軌跡はすごいことだと改めて実感しました。そして選手たちへ、今回私をカザフスタンに連れて行ってくれて本当にありがとう。私の宝物です。

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