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平松幹夫

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平松幹夫(ひらまつみきお) / マナー講師

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コラム

マナーうんちく話2107《卯の花が咲くから「卯月・4月」。春が喜多クイズの解答と解説》

2022年4月1日

テーマ:歳時記のマナー

コラムカテゴリ:くらし

花といえば桜と答えるほど日本人は桜が好きで、只今全国津々浦々でお花見シーズンを迎えていますね。

開花予想に始まり、蕾かたし、つぼみ膨らむ、開花、3分咲き、5分咲き、満開、散り始め・・・・・。さらに桜前線、桜人、桜狩り、桜吹雪などなど・・。

これほどまで長い月日に渡り、一つの花にこだわるのは世界でも例を見ないのではないでしょうか。

ところで和風月名では、4月は卯の花(ウツギの花)が咲くから「卯月」です。

ただ卯の花は私が住んでいる地域では、毎年ゴールデンウイーク頃になります。
時期が来れば白い小さな花を鈴なりのように咲かせますが、それが散った後は、まるで雪が降ったように見えます。

また豆腐を作るときに出る大豆の搾りかすを「おから」といいますが、これにもよく似ています。

だから「おから」は「雪花采」とも「卯の花」とも呼ばれます。

さらに「おから」は、包丁で切る必要もないので「きらず」ともいわれ、昔はみそ汁の中に入れて食していたようです。
酔い覚ましによく効くそうですよ。

前回の「春が喜多クイズ」の解答と解説です。

3月の中頃に開催した「旧暦が奏でる暮らしの歳時記・・・春編・・・」で、約30名の参加者にも挑戦していただきました。


●1の答え⇒「梅」
※春告げ鳥は鶯、春告げ魚は地域により異なりますが、私が住んでいる晴れの国岡山では「鰆」や「いかなご」が有名です。

昔は北海道の「ニシン」が有名でしたが、海洋環境の変化で捕れなくなっていました。しかし最近またお目見えするようになったとか・・。テレビのニュースで報じられましたね。
皆さんの地域の春告げ魚は何でしょうか。

30名の参加者は「福寿草」と答えた人が多くいました。
確かに頷けますが正解は梅です。

●2の答え⇒「花」
※簡単そうで実は正解が少ないのが実情だと思います。

30名の参加者の内ほとんどの人が不正解でした。
遠い昔の話ですが、私は中学校の音楽の時間に習った記憶があります。

●3の答え⇒最初の項目(一番上の項目)です。
※江戸時代の寿司屋で「特上」「上」「並み」のランクを付けたところ、「並み」の注文をする人が注文しづらいので、気軽に注文できるよう「松」「竹」「梅」にしたという話があります。
もちろん松竹梅には序列はありません。

ちなみに「盆栽」は平安時代に中国から伝わり貴族の間で流行し、江戸時代に入って庶民にも普及したといわれていますが、今では「松」「桜」「梅」「藤」「紅葉」などが人気のようですね。

●4の答え⇒上から4番目
※「お布施」は僧侶へのお礼や本尊へのお供えですので、白い封筒に入れるのがいいと思います。
これも難しい問題でした。

できれば〒欄のないものがいいでしょう。
市販の「お布施袋」を使用するのもいいと思います。
半紙で包む方法もありますが、奉書紙を使用すればなおいいでしょう。

墨もお礼ですから、濃いのがいいです。
ただし地域によっては不祝儀袋もあるようです。
いずれにせよ、渡すときは切手盆や袱紗を使用してください。

問題は金額をいくらにするかですが、不安でしたら直接訪ねるのもいいと思います。
私は婚礼の仕事でよく「祝儀はいくらにすればいいのか」尋ねられましたが、ずばり金額を聞かれたら以外に答えにくいものです。
「皆さんはおいくらいにされていますか?」などと、やんわり訪ねるのがお勧めです。

●5の答え⇒一番上の項目
※桜前線や紅葉前線は気象用語ではありません。

●6の答え⇒百合
※いろいろな説がありますが、女性の美しい立ち居振る舞いを表現した諺と言えるでしょう。

30名の参加者はほぼ全員正解でした。

しかし、美しい立ち振る舞いに自信がありますか?の問いに対して「ある」と答えた人は数人でした。

江戸時代とは着るものも履くものも異なるので一概に比較はできませんが、着物姿の女性が、畳に正座しているときの姿は実に美しいです。

このような素晴らしい文化が日本から次々と消えていくのは寂しいですね。
姿勢はとても大切ですから。日常生活で極力正しい姿勢を心がけて下さい。
特に食事中は・・・。

●7の答え⇒「八十八夜の別れ霜」とも「八十八夜の忘れ霜」ともよばれています。
※私も百姓仕事をしているので霜には特に注意しますが、春の終わりに急に気温が低下して霜が降りることがあります。
何事も「油断大敵」と諭した言葉だと思います。

●8の答え⇒桜餅
※桜餅は江戸時代から、桜の咲くシーズンになくてはならないくらいの、季節を代表する菓子ですが、洋菓子ではなく和菓子です。

桜の香りを餅に移すために葉をまくわけですが、食べてもいいし、食べなくてもいいです。

黒文字では食べにくい場合もあるので、手でもってそのまま食べてもいいと思います。お客様に出すときは、できたら布製の「おしぼり」とともに出してあげれば喜ばれます。

●9の答え⇒一番下の項目
※結婚式の時の新郎・新婦の立ち位置は決まっています。
花嫁は花婿の左側です。
ゲストに向かって右側に新郎、左側に新婦が位置するということですね。

何か事が起こった時に男性は利き腕の右手に刀を持ち、左手に盾をもって女性を守らなければなりません。遠い昔の話で、今は平和な時代だと思っていましたが、また戦争が起きてしまいましたね。困ったものです。

※雛祭りの潮汁の「蛤の身」はたべないという風習があったようで、江戸時代の川柳に「蛤はすうばかりだと母教え」があります。

なぜ食べたらだめなのかは定かではありませんが、せっかく一つの貝に二つの身が仲良く並んでいるのだから、そっとしといてあげようとする思いやりかもしれませんね。あるいは儀式用だからかも・・・。

ただ蛤の旬はちょうどこの頃ですから味も栄養価も抜群ですから、食べないと「もったいない」ようにも思いますが・・・。

●10の答え⇒上から4番目「春分の記述」
※太陽は東から昇り、西に沈みます。
春の二十四節気6つを順に並べました。
暦の上では「春」は立春から立夏の前日ということですね。

以上ですがいくつできましたか?
7割以上の方は上出来だと思います。

ちなみに講座で挑戦していただいた方の中で、70歳代の女性で9割正解の方がいました。ご立派。

大変好評で次回は夏偏に挑戦していただく予定です。
戦争とコロナが収まって気持ちよく開催出来ればいいのですが。

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