マナーうんちく話92≪優雅さが自慢!和の作法≫
ミシュランガイドが絶賛し、ユネスコの無形文化遺産にも登録された和食。
その魅力はどこにあるのでしょうか?
季節性や日本人の手先の器用さ、さらに食へのこだわりもその理由の一つでしょうが、その根底には「心を込めて頂く」という和食に込められた豊かな精神文化があります。
ご承知の通り、日本人は昔から食事の前後には手を合わせて感謝の気持ちを捧げてきました。
さらに和食は正月や花見や祭りなど年中行事とも深い関わりを持っています。
また日本文明の大きな特徴の一つに「自然との調和」がありますが、日本が世界に誇る礼儀作法や食文化は、長い歳月を経て形作られた日本人としての気品の表れです。
国際化の進展に伴い何もかも西洋かぶれするのではなく、これらの自国の文化を正しく理解し、次世代に伝え、国際社会にも発信したいものです。
しかし、自分の中にそれが宿っているだろうか?
と不安に陥っている人も大勢います。
加えて和食の精神文化も衰退の一途をたどっています。
家族や地域や職場で絆が希薄になっていることも、物が豊かで便利で平和な国であるにもかかわらず幸福度が低いのも、ここに理由があるかもしれませんね。
古今東西《生きることは食べること》で、「you are what you eat」は世界における普遍の言葉です。
だから「食べ方は生き方の鏡」になるわけです。
本来こどもの生活習慣や食に対する躾などは、幼い頃から家庭で親が行うものですが、今の家庭では親が多忙で、それは期待できそうもないのが現状ではないでしょうか・・・。
そこで改めて食事やマナーを意識的に学ぶ場が必要となります。
そして道徳教育が小学校に導入されることになりました。
道徳とマナーの境界線は定かではありませんが、道徳を推進するに当たり「思いやりの心」が凝縮された和の礼儀作法や和食のマナーは大変参考になります。
最後にマナーはハジをかかないために学ぶものではありません。
周囲の人をハッピーにさせるために身につける技術です。
11月11日(日)10:30-14:00に、岡山県和気郡和気町鵜飼谷温泉(山陽本線熊山駅より車で約10分)5階和室宴会場にて「和食マナー講座」を開催します。
セミナーと食事、琴の生演奏の3部構成で3500円です。
なおこの講座は「キリン地域のちから助成事業」《東備生涯現役幸齢者大学》の一環として開催されます。
お問い合わせ⇒090-4573-1062(マイベストプロ岡山平松幹夫)