マナーうんちく話1717《二十四節気「処暑」。秋を迎える準備を始めませんか》

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:歳時記のマナー

台風のせいもあるのでしょうか、朝夕の風や虫の音に、ほのかに秋の気配が感じられるようになりました。

8月23日は二十四節気の一つ「処暑」です。
厳しい暑さが和らぐ頃という意味で、これから次第に朝晩の涼しさが実感できるようになってくるのではないでしょうか。

但し台風の本格的なシーズンを迎える時期でもあり、度重なる台風が気になるところです。
大事に至らなければいいのですが・・・。

ところで今年の夏は、今までの常識が全く通じないくらい厳しい暑さが続きましたが、日本は四季の国です。

この頃から暑さともお別れして、季節は一生懸命秋になろうとします。
栗も柿もかなり実が大きくなり、着実に収穫の秋に向かっています。
稲穂もしかりです。

秋に相応しい演出をして季節感を漂わせるのもお勧めです。
私が主催している「バラ色未来創造大学」「生涯現役幸齢者大学」等でも、会場には秋の七草や、まだ青い栗や柿などを飾り参加者をおもてなしいたします。

ちなみに秋の七草には萩、尾花、葛花、撫子の花、女郎花、藤袴、朝顔(桔梗)がありますが、全ての花が一斉に咲くわけではありません。

田舎で暮らしているとよくわかりますが、早く咲く花もあれば遅く咲く花もあります。

萩、桔梗は非常に速く8月には確実に咲いていますが、藤袴はかなり遅くなります。

万葉集で奈良時代に活躍した歌人山上憶良は《秋の野に 咲きたる花を 指折り かき数ふれば 7種の花 萩が花 尾花 葛花 撫子の花 女郎花 また藤袴 朝顔の花》と詠んでいます。

非常に単純で比較的覚えやすいのが嬉しいですね。

また春の七草が、厳しい冬から春を迎えるに当たり、栄養摂取のために重宝されたのと対照的に、秋の七草は秋の野を眺め観賞するためですが、中には薬草に利用されるものもあります。

ところで、いろいろな経過を経た最後の最後、とどのつまりのことを「挙句の果て」といいますが、夏の季語にも「夏の果て」があります。

ちなみに「春の果て」、「秋の果て」、「冬の果て」はありません。

今年は、今までのように我慢、辛抱、根性で乗り切ろうというオジサン的価値観が全く通じない暑さで、いったいいつまで続くのだろうと思いましたが、季節は正直ですね。

夏の果て、夏も過ぎ去ろうとしています。
再度体調を整え、身も心も元気で秋をお迎えください。

睡眠、栄養、休養、適度な運動を心がけ、ストレスをためないようにして下さいね。
とりあえずは台風にご注意ください。

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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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